(インタビュー・文=山村 基毅 写真=大賀 佳子)
来年、ドイツで開催されるサッカーのワールドカップ(W杯)。日本代表は8月17日のアジア最終予選でイランを下し、B組第1位で本大会出場を決めた。
日本代表の試合がテレビ中継されると、多くの人が試合の流れに一喜一憂する。30年前、いや20年前であっても、これほど日本人のサッカー熱が高まるとは、誰も予想しなかったはずだ。
そんなサッカー人気を定着させた立役者の一人が、川淵三郎氏である。
Jリーグ(日本プロサッカーリーグ)発足時からチェアマンとして活躍、2002年以降は日本サッカー協会キャプテンとしてサッカーの普及に努めてきた。
まずは、W杯アジア最終予選における日本代表の試合について聞いてみた。毀誉褒貶の大きかったジーコ監督の手腕も、ここにきてやっと評価されつつあるが……。
ジーコ監督と選手の「信頼感のギャップ」が埋まってきた
「日本代表が調子が悪いと、すぐに『川淵キャプテン、ジーコを更迭』とか書かれる。確かに、ジーコに監督を依頼したとき、『僕があなたを辞めさせることもあるからね』とは話しているんだ。それを確認しあったうえで、采配や戦術や選手起用などすべてを彼に任せている。マスコミは、その『辞めさせることもある』という言葉尻をとらえて騒いでいただけ」
「僕から見れば、代表チームは一歩一歩前進しながら今日まで来ていて、方向は間違ってないと思うね。ただワールドカップ出場が決まったり、ブラジルと引き分けたりすると、すぐにチームが完成したみたいなこと言う人がいるけど、論外だよ。ブラジルでも油断したら負けちゃう、というレベルまで日本が到達しただけで、さらに一年かけて変わっていかないといけない。ま、やっと上向きになってきたから、本大会で一気に上昇カーブを描ければ理想的だね」




