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フランス映画の巨匠コスタ・ガヴラス監督に聞く(後編)

2005年6月28日

(インタビュー・文=橋爪 さつき 写真=須藤 夕子)

<前編はこちら>

興行成績で苦戦するフランス映画が選択した道とは

映画監督になったきっかけは、ソルボンヌ大学在学中のこと。映画に興味を抱いた若き日の監督は、青春の多くを(映像の図書館ともいうべき)シネマテーク・フランセーズで過ごすに至り、大学を中退してしまう。その後、IDHEC(映画高等学院)に入り直して映像について学び、卒業後は助監督からスタート。映画の仕事に就いてから今年で40周年、フランス映画を熟知する彼は、「最近のフランス映画」をどうみているのだろうか。

「フランス映画は、ごく普通の人々の生活や社会を描き、たくさんの個性的な作品を生み出してきました。けれど最近の若い人々は、アクションやSFX(特殊効果)を多用した作品、ミュージッククリップのような映画を好む傾向にあります」

スペクタクルなエンターテインメント性で世界を席巻するハリウッド大作。『レオン』の監督として知られるリュック・ベッソンは、この流れを上手く取り込み、フランスに留まりながらハリウッド風の作品を次々にプロデュース。『TAXi』シリーズなどで若者の支持を得ている。

「アメリカ映画の真似事のように感じるし、ああいった作品を、フランス人が上手く撮れるかは疑問です。けれど、多様性は守らなければならない。だとしたら、あのような作品も必要なのかもしれません。“あれはダメ、これはいい”ということは私には言えません。映画は芸術なので、好きか嫌いか、しかないわけです」

2004年の日本におけるフランス映画の一番のヒット作は、トラの兄弟の数奇な運命を描いた『トゥー・ブラザーズ』で、興行成績は66位。同年のフランス国内での売り上げシェアの割合は、アメリカ映画47%、フランス映画40%、(フランス以外の)ヨーロッパ映画が9.7%となっており、数多くの良質な作品を生みだしてきたフランスでも、アメリカ映画の勢いに押されつつあるのが現状らしい。これらの対抗策として韓国のように、輸入制限を設けている国もある。

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