ご近所のバアさまが「珍しいものが、あるから食べにおいで」と誘ってくれた。何だろうと、家内と2人で興味津々で出かけた。
「珍しいものを、直売所で見つけたんだわ。もう何年も作ってなかったけど、作ってみたんだわ」
バアさまは、そう言って、器に入ったお汁粉のようなものを出してくれた。見た目は、まるでお汁粉なのだが、入っている団子が真っ白ではない。薄く灰色かがっている。
食べてみると、白玉粉を使った団子よりさっぱりした感触だった。モチモチ、ネバネバしないで、むしろ滑らかな舌触りである。もちろん、モチではない。こんな団子は食べたことがない。
初めて食べるモロコシ団子
「何か、分かっか」と一緒に炬燵に入っていたジイさまが、笑って聞いた。なんだろう。家内も私も見当がつかなかった。
「モロコシ団子だわ。このあたりじゃ、すすり団子と呼んでるけど」
バアさまにそう言われても、ピンとこない。





