東京から友人のカップルが、馬頭にやって来た。私より5歳くらい年上だろう。田舎暮らしを考えていて、私の暮らしぶりや馬頭の物件を見に来た。希望は、まず空き家を借りてしばらく住んだ後で、本当に気に入れば家を作るなり、買うなりしたいということだった。
大変な田舎の借家探し
これは賢明な考え方で、いきなり土地を買って家を建ててしまうと、後戻りが難しくなる。1年は住んでみて、春夏秋冬を経験し、その土地の風土が自分に合うか、地元の人たちと上手くやっているかなどを見極めてみるのは、時間さえあればお勧めの方法である。
ただ、借家を探すのは、思いのほか困難だった。人が住まなくなった古い農家もあるにはあるが、都会人がいきなり住めるものではない。隙間風はピューピュー、虫の出這入りも自由、なによりも水洗便所になっていないものが多い。知り合いにも「ポットン便所だよ」と言うと、不安な表情を見せた。
家族が都会に出て行って、人が住まなくなったような家でも、お盆やお彼岸にだけは帰ってきて墓参りをするケースが多くあるそうだ。
現実的なのは、住民票を移すことを前提に町営住宅や雇用促進住宅などの公的住宅を探すことだろう。これも新旧あって、かなりオンボロなものから、新しい瀟洒なものまでいろいろある。





