「ここはひとつ60歳の若手で、やりましょう」
大真面目でそう考えたのは、星野増太郎さんだ。東京都の職員を59歳で早期退職し、奥さんの実家のある馬頭に引っ越してきて6年ほどが経つ。本人は60代半ばなのだが、地元では若手である。地元の自治会などは、70代、80代が主力であり、ほとんどのことが、この長老たちによって決められる。
花見会でミニコンサート

今年はソメイヨシノと葉桜が同時に咲いた
息子が移住して間もなく「ここいらは、ジイさんがいばっているじゃん」と喝破していた。ジイさんがいばることは、悪いことではない。都会のジジババは若者に遠慮しすぎているように思う。ジイさん、バアさんが萎縮しなければならないような暮らしは、どこか間違っている。
「60代の若手」である星野さんは、地元である健武の藤沢地区で、花見会を開くことにした。地域のコミュニティが色濃く残っている田舎とはいえ、こうした花見会を開くことは珍しい。
当日、穏やかな春の日差しのなかで、満開の桜を近くに見ながら、藤沢の集会所には、30人ほどが集まった。60〜70代が多いだろうか。女性人はもっと若そうだ。焼き鳥やらシイタケの煮物、乾き物をつまみに、ビールや酒、焼酎が酌み交わされていた。

満開の桜の下で花見を満喫




