那珂川町の小口地区に、「もうひとつの美術館」という一風変わった名前の美術館がある。主に知的障害者の作品を展示している。障害者アートの美術館としては、日本の先駆けである。

「もうひとつの美術館」は廃校となった小学校の校舎を利用している
教室に飾られた個性豊かな作品
もうひとつの美術館は、平成13年に開設された。地元の廃校となった小学校の校舎を借り受け、那珂川町民はもとより町外からも多くのボランティアが集まって作られたものだ。現在は、NPO法人で運営されている。

フクロウをモチーフにした作品。印象に残る
5月20日まで、「花々と鳥々と」と題した作品展が開かれている。6人の知的障害者の絵画や立体造作が80点ほど展示されている。個性的で力強い作品が、明治・大正時代に作られた校舎の教室に飾られている。思う存分広いスペースを使っているので、作品ものびのびと個性を発揮できるようだ。
色鉛筆やボールペンを使って精緻に描かれたもの。油絵具やアクリルを使って力強く描かれたもの。なかには、墨を使った水墨画のような作品もある。クレヨンを重ね塗りした上で、引っかいて絵作りしたものもあった。
どの作品にも、対象物に対する独特の感性が溢れている。花、鳥といった普段よく目にするものでも、こうした見方があるのかと驚かされた。

この作者にとって、花はすべて一本の茎から四方八方に広がるものなのだろう




