「那珂川町のジャンヌダルク」こと町会議員の益子明美さんが、「ほんとう、頭にきちゃうわ」と言って、やって来た。手には、情報公開条例に基づいて入手した県庁の内部資料があった。

正月の風物詩「どんど焼き」。風除けの土盛りの先に炎が揺れている。こんな田舎に産廃処分場が・・・
道路を拡張するというニンジン
益子さんは、備中沢(びっちゅうざわ)に計画されている県営の産廃処分場の建設に反対している。那珂川町の自然と環境を守る会の仲間と一緒に、定期的に県に対して情報開示を請求してきた。今回開示された資料には、驚くべき内容が記されてあったのだ。
県は現在、産廃処分場の基本設計を提示し、工事用・産廃搬入用道路の拡張のための土地買収に入ろうとしている。この工事・搬入道路には、まず備中沢の東側と西側を走る2本の県道を拡張して使用することが考えられている。
その東側にあたる和見(わみ)地区を走っている県道は、今でも車がすれ違いできないような道幅の狭い箇所があり、産廃用の10トンダンプを通らせるには、どうしても拡張工事が必要となる。
逆に言えば、この拡張工事をさせなければ、工事・搬入道路にはならず、産廃処分場の建設は頓挫せざるを得ない。いま産廃処分場反対運動は、この県道の拡張工事を巡る攻防となっている。
この県道は本来、住民の生活道路であり、小学生や中学生の通学路となっている。このような道路を産廃の搬入道路とすること自体、常軌を逸している。
しかし、住民としては、道路を拡張してもらい、立派な歩道を付けてもらいたい気持ちも強い。そこに目を付けた町や県は、工事・搬入道路ということは隠して、「県道の拡張工事をしてやると」と言い出したのである。これが昨年の夏ごろの話である。
どう見ても、産廃処分場がらみの道路整備であることは見え見えだが、町長などは町議会でも「県道の拡張工事は、処分場とは切り離して行う」と答弁してきた。
和見の自治会も、「処分場との関係はない」という名分で、道路整備の要請を出してしまった。ご丁寧にも、産廃処分場建設の反対決議も取り下げている。とにかく、道路を拡張するというニンジンに飛びついた形だ。




