息子が通う栃木県立大田原高校で、恒例の「85キロ強歩」が行われた。5月25日の朝10時ころ出発して、矢板、黒磯、黒羽などを回り、翌26日の正午ころ学校へ帰ってくる。この間85キロ、800名を超える生徒が徹夜で歩きとおすという名物行事である。

帰ってくる生徒たちを待ちわびる父兄たち
楽勝だったはずなのに…
高校2年生の息子は、昨年の「これまでの人生で一番辛かった」という経験を生かして、準備に余念がなかった。持っていく荷物をできるだけ減らし、体調にも気を使っていた。
昨年は風邪気味だった上に、着替えやオヤツ、さらに雨具や懐中電灯、医薬品と必要以上に携帯して、かなり苦しい思いをしたらしい。今年は、最低限の装備にして臨んだ。
体調も良く、体力も昨年に比べれば格段に上がっている。何といっても、強歩を1回経験していることが大きい。今年は、「かなり楽勝」なはずだった。ところが、である。
強歩では、すべての家庭のPTAがなにかしらの応援に入る。路上での安全確保、夜食の炊き出し、朝食の補給、援護車での随行、休憩所の設置や看護などである。85キロのあちらこちらでPTAがサポートに入っている。
私は、行程のちょうど半分くらいの場所で、道路の安全確保に当たった。夜半のことで、県道とはいえ外灯も自動販売機もない真っ暗な道路に大型の懐中電灯を携えて立った。見えるのは、左右100メートルほど離れた位置にいる別の父兄の懐中電灯だけである。時おり行き過ぎる車が、ポツンポツンと立っている人影に驚いて、スピードを緩めていく。




