
走り始めのころはまだ暗い。電気がついているのは新聞販売店くらいだ
息子が通う栃木県立大田原高校では、大寒のころの1週間ほど、「寒稽古」なる行事が行われる。5月の85キロを徹夜で歩き通す「強歩」とともに大田原高校の名物行事となっている。
高校の3年間、この2つの行事に完全参加、つまり遅刻やリタイヤをしないで、しかも普段の授業に無遅刻無欠席だと、「3冠王」の称号が与えられる。
「3冠王」をもらっても何がどうなるわけではないのだが、「3冠王」を目指す生徒は多い。大学受験真っ最中の3年生も100名くらいは「寒稽古」に参加する。当然、「3冠王」の称号を狙ってのことだろう。
一家総がかりで乗り切る一週間
今年の「寒稽古」は1月23日の月曜日から27日の金曜日まで行われた。朝6時、学校集合。生徒たちは、柔道、剣道、弓道、7キロマラソンのうちから好きな種目を選んで参加する。やはりマラソンが多い。息子もマラソンを選んだ。
朝6時といえば、まだ真っ暗である。わが家のように高校まで30キロも離れている場合は、親が車で送っていくことになる。普段、息子は自転車通学しているが、さすがに「寒稽古」には送っていくことにした。もっとも、自転車も積んでいって、帰りはそれに乗って戻ってくる。
6時に高校に着くためには、少し余裕をみて5時過ぎに家を出なければならない。途中で、同じ高校に通う近所の子供を乗せて、車のヒーターもなかなか効かない寒さの中、学校へ向かう。外はマイナス5、6度くらいだろう。朝日が出てくるまで、気温は上がらない。
5時に家を出るためには、4時起きだ。家内は弁当を作らなければならないので、大変そうだった。母が弁当を作って、父が送って、子供がマラソンという具合で、一家総がかりの「寒稽古」である。
初日の月曜日、車で送っていくうちに、雪が降り出した。最初はパラパラだったのが、次第にボサボサになり、大田原市に付くころには吹雪いているような状態になった。




