今年の冬はなんか物足りないなあ、と感じていた。
まず、紅葉がパッとしない。このあたりは、さほど寒さが厳しくないので、山の広葉樹の色づきも元々ボヤーとしている。それでも、例年に比べて気温の低くなるのが遅かったせいか、いつにも増して淡い感じを受ける。田舎に来て3年半が過ぎ、紅葉のある生活に慣れてしまったのかも知れない。

家の近所の紅葉。いつもに比べて淡い感じの色づき
ちょっと寂しい今年の冬野菜
さらに、ユズの実りが今ひとつなのだ。わが家の目の前の土手には4本の大きなユズの木があって、この時期になると真っ黄色の実をたくさん成らせる。一番手前の木は、持ち主から「樺島さんの好きにしていいよ」と言われているので、勝手に頂戴しては知人などに配っていた。皮を刻んで味噌汁に浮かべるとプーンと柑橘系の甘い香りが加わる。ハクサイの漬物に混ぜても、七味代わりにウドンに入れてもいい。
去年あたりは1本の木でも使い切れないくらいのユズが取れたのに、今年は3分の1くらいしかなっていない。他の木も同様だが、原因は不明である。元気のないユズの木を見ていると、こちらまで元気がなくなるようだ。
なんといっても寂しいのは畑である。夏野菜の収穫が思わしくなかったので、思い切って畑を休ませ、このところはひたすら土作りに励んでいた。鶏フンや油かす、米ヌカなどを土に漉き込んでは、耕し続けている。お陰で畑は作物のない土くれ状態だ。
昨年の冬に仕込んだ腐葉土も漉き込んだが、これはあまり上質の肥料とは言えない。腐葉土は真っ黒になって枯葉の様子も分からなくなるくらい醗酵した方が良いのだが、私が作ったものは枯葉がそのまま残っていたりする。暑い夏に、切り返しや水をやるのをサボったツケである。それでも、無いよりましかと思い、半熟(?)の腐葉土も入れてしまった。
本来なら自前のハクサイやダイコンに舌鼓を打てる時期なのだが、そんなわけで冬野菜にも恵まれずにいる。
このまま冴えない冬に突入するのは嫌だなと思っていたら、「シシ鍋するから、食べに来ないか」と知り合いの農家から声をかけてもらった。
なんでも罠に掛かったイノシシをもらったそうで、ちょっとやそっとでは食べ切れない量なのだそうだ。生きている時には6〜70キロはあったようで、肉にして40キロほどあるらしい。
馬頭地域は八溝山系のふもとに位置し、イノシシが渡っていくルートに当たる。そのため、わが家の近くの山でもイノシシはたくさん出没する。農産物を荒らすため、猟師が山に入って害獣駆除に当っている姿を時々目撃した。




