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第41回 地震と台風が重なったら保険金はどうなるか

2008年8月27日

最近、自然災害がいくつも重なり、家が壊滅的な打撃をうけるケースが多く報道されています。こんなとき、入っている保険から保険金を受け取ることができれば心強いですが、例えば地震を被災した場所で、さらに台風や洪水などの被害を受けた場合、保険金はどのように支払われるのでしょうか。

まず、家が被害を受けた旨の連絡を損害保険会社に入れると、損害保険鑑定人という被害調査のプロが被害現場に出向いてきて、損傷(損壊)などの被害の原因が地震なのか、台風なのか、洪水なのかについて調査を行います。

なお、水災の場合には、同地区でほぼ同程度の(浸水)被害が予想されることから、被害者が保険会社に連絡を入れる・入れないに関わらず、その保険会社の火災保険契約のうち、同地区に関わる全ての契約について、現場へ調査に出向くのが一般的です。

なぜ、被害の原因(地震、台風、洪水のどれによるものか)をまず調査するのかというと、原因によって、補償対象となる保険が異なるからです。落雷や、台風などによる風災、ひょう災、雪災については全て火災保険の補償対象。ただし、洪水などの水災については、「住宅総合保険」や「家庭保険」といった総合タイプの火災保険であれば補償対象に含まれていますが、基本タイプの「住宅火災保険」には含まれていません。

また、被害が地震によるものかどうかを判定するのは、地震による損傷(損壊)の補償が火災保険には含まれておらず、地震保険に入っている人だけが対象になるからです。従って損害保険鑑定人は、調査の結果、地震保険での支払い部分と、火災保険の水災補償などからの支払い部分を明確に分けて支払保険金を算出する流れを踏みます。

例えば、明らかに地震のために家が傾いてしまい、そのために家が洪水で流されてしまったというケースでは、地震保険に入っていないと保険金を受け取ることは難しいと言えます。同様に、地震によって生じた火災についても火災保険からは保険金は受取れないわけですが、「地震火災費用保険金」という費用保険金が受取れることがあります。これは、建物で主要構造部の損害割合20%以上(半焼)の場合に、「保険金額5%(1構内300万円限度)」受取れるというもので、保険金額1500万円の建物で全焼しても75万円程度ということですから、スズメの涙の額。地震に関わる被害で保険金が欲しいなら、やはり地震保険の契約が必要です。

なお、風水災については、全ての火災保険によって損害額の全額が支払われるわけではなく、一定額以上の損害を対象にしていたり、支払額に上限があるタイプの火災保険に契約している人が大半です。ただ、最近では、風水災を自己負担額なしで受取れるタイプや実際の損害額を全額補償するタイプの火災保険も登場してきていますので、ご自身の契約している火災保険ではどうなっているかを、一度確認しておくことをお勧めします。

竹下 さくら(たけした・さくら)

CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士。

大学で保険学のゼミを専攻し、損保・生保の本店業務部門を経て独立系FPに。ライフプランをベースにしたコンサルティングのかたわら、講師・執筆活動等を行う。

http://blog.livedoor.jp/office_takeshita/

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