保険料をクレジットカード払いにすると、現金の準備なしで保険契約可能で、ポイントもたまるので、契約者にとってメリット大。損害保険分野では年払保険料1回のみが主流のため、自動車保険などで広く取り入れられており、また、インターネット契約の多い海外旅行保険では、カード払いが基本の払込み方法となっています。
ところが、最近、生命保険分野でも導入の動きが活発になってきました。通常、第1回の保険料をセールスレディや代理店といった営業職員に現金で支払い、2回目以降は口座引き落としというのが、今も生命保険の保険料支払い方法の主流です。保険会社がクレジットカードを介して集金すると、カード会社に支払う手数料負担が増えてしまうのに、なぜいまカード払いが急速に浸透してきているのでしょうか。
その背景として、主に三つの理由が追い風になっています。
一つには、保険の銀行窓口販売が全面解禁(2007年12月)になったことがあげられます。銀行にとっては、来店客にクレジットカードを勧めやすくなり、保険会社にとっても自社の保険を選択してもらえる可能性が高まる相乗効果が期待できます。
二つ目の理由として、事務の効率化があげられます。契約者の口座残高が不足して保険料の引き落としができなかった場合、従来の口座引き落としでは、督促はがき等を作成・送付するといった事務処理を保険会社が行う必要がありました。クレジットカード払いにすれば、そうした通知はカード会社が行うため、保険会社の作業ロードを減らすことができます。また、保険契約は「申込日」「告知日」「第1回保険料入金日」の3要件がそろって初めて保障が始まるため、申込書と告知書を提出する際に第1回保険料も手渡すしくみです。そのため、営業職員は現金を持ち歩く必要がある上、入金処理などの手間ひまがかかっていました。カード払いによって現金の取り扱いを無くすことは、そうした営業職員の作業ロードを減らす効果があります。
3点目としては、昨今の保険金不払問題などがあげられます。保険会社には法令順守の更なる強化が求められる中で、保険料の立て替えによる架空契約の発生や、現金の着服といった営業職員段階での不祥事発生の恐れを減らせることなどを見込んで、保険会社が導入するのです。
なお、クレジットカード払いを利用する側として、注意しておきたいポイントが二つあります。一つには、第1回保険料のみOK(2回目以降は銀行からの口座振替)のところと、毎回の保険料の引き落としが可能、というところが混在している点です。マイル目的の方は、特に、その点を見極めておく必要があります。
二つ目のポイントは、保険会社、保険商品、クレジットカードの種類によって、カード払いができるものとできないものがある点です。検討中の保険商品で、持っているクレジットカードによる対応ができているかの確認は必須と言えます。
ちなみに、クレジットカード払いは原則として新規契約を対象としており、たとえクレジットカード払いを採用していても、いま口座引き落としにしている既契約をクレジットカード払いへ変更することができない保険会社もある点には留意しておくと良いでしょう。
公共料金だけでなく、国民年金保険料の支払いが2008年3月分よりクレジットカードで納付できることになり、「生命保険料も」とこれから保険契約を検討する人も少なくないようです。しかし、まずは、適切な保障内容・保険料ありきです。ポイントに目のくらんだ選択とならないよう、慎重に検討しましょう。




