交通事故に占める自転車事故の割合は、決して少なくありません。東京都内の交通事故発生件数の割合で見ると全体の約5分の1を占め、二輪車によるものよりも多くなっています(平成19年上半期)。
金銭的な側面から自転車事故を考えるとき、事故に巻き込まれて被害者になるケースだけでなく、逆に加害者となるケースも想定しておくことが大切です。中には5000万円の損害賠償を命じられた例もあり、身近で手軽な乗り物だけに、まさかの事態に備えた保険の活用も視野に入れておきたいところです。
では、自転車事故に備えるなら、具体的にどんな保険が活用できるのでしょうか。まず、自転車屋で付けられる「TSマーク制度」では、自転車を点検・整備して、安全点検をした日から有効期間1年間の保険が付き、自転車運転中の死亡、重度後遺障害に対する傷害保険金や賠償責任保険金が受け取れます。掛金は自転車の整備・点検費用として年間1000~2000円程度。再度、整備・点検を受ければ更新することができます。
ただし、たとえばケガによる入院の場合は15日以上で初めて給付されるなど、給付の条件が厳しいので、入院初日から給付を受けたい人であれば、損保の「自転車総合保険」の選択も一策です。年間1000~3000円程度の保険料で、家族ぐるみ契約で割安に加入することもできます。いくつかの補償プランから選択するのが一般的。ただし、全社で扱っているわけではなく、また補償プランのラインナップが各社で様々なので比較検討した上での活用がおすすめです。
なお、損保の「自転車総合保険」は、「傷害保険」と「個人賠償責任保険」を組み合わせたしくみです。自分のケガの補償なら既加入の生命保険や医療保険でしっかり確保済みという方の場合は、「個人賠償責任保険」にだけ加入するのも合理的です。補償範囲は自転車搭乗中に限らず日常生活上の賠償事故全般と「自転車総合保険」よりもワイドで、年間保険料は補償1億円程度なら1000円程度、ひとつの契約で同居家族ぐるみの補償が得られます。
ちなみに「個人賠償責任保険」の付け方には大きく分けて2つあり、単独の保険に加入するか、既加入の損害保険に特約で加入する方法があります。特約の場合は火災保険や傷害保険、自動車保険などに付けるわけですが、その際にチェックしておきたいポイントがあります。
それは、“示談交渉サービス”が付いているかどうかです。事故で心身ともにキツイ状態のときに、事故相手とのお金の話をするのは大変です。自動車保険や新型の火災保険に特約として付けるタイプで“示談交渉サービス”付きのところであれば、損保の示談交渉スキルをサービスとして使えるわけですから、同じ入るなら利用しない手はありません。個人賠償責任の特約にも“示談交渉サービス”を付けられる所はまだまだ小数派ですが、もし既加入の保険会社で活用できるのであれば前向きに検討してみてはいかがでしょうか。




