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2009年の「買い時」はすでに始まっている?

こうしてみると各地で大規模マンションの供給が控えていますが、その多くは2008年中に分譲を予定していた物件です。そのため販売時期がさらに後ろ倒しになる可能性もありますが、逆に市況の回復が早まれば一気に供給が活発化することも考えられます。

とはいえ、現状ではマンション市場だけでなく経済全体の先行きが不透明なため、2009年の早い時期に市況が回復する可能性は低そうです。またデベロッパーが新規に手がける物件は、売れ残りリスクを避けるために100戸前後以下の中小規模の物件が多くなるとの見方もあります。

一方で地価の下落からデベロッパーが割安なマンション用地を取得しやすくなっており、建築コストの上げ止まりとも相まって「2009年の秋以降は“新価格”の物件が登場する」(不動産経済研究所)とする予測も出てきました。そうなると秋以降が「買い時」と考えることもできそうですが、コスト低減のために専有面積を圧縮する動きが強まるとする見方も有力です。

現状では表面的な分譲価格は大きくは下がっていませんが、販売の現場で値引きするケースが増え、実質的には価格水準がダウンしているようです。利便性の高い都区部での供給は回復傾向ですが、大規模物件の新規分譲は2009年後半以降に減少する可能性もあります。与党が打ち出した住宅ローン減税が成立すれば1月にさかのぼって適用されることを考えると、希望の物件が予算内で見つかれば、秋まで待たずともそのときが「買い時」と考えてもよさそうです。

大森 広司

住まい研究塾主宰。編集プロダクションを経て93年よりフリー。現在、『住宅情報マンションズ』、『住宅情報タウンズ』、オールアバウト「マンション入門」などで住宅関連全般にわたって取材・執筆活動を続けている。著書に『マンション購入 完全チェックリスト』(日本実業出版社)、『新築マンション買うなら今だ!』(すばる舎)などがある。

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