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中古売却時の手数料と住宅ローンが課題

割安さが魅力の定借マンションですが、50年以上の期間中には売却が必要になるケースも少なくないでしょう。問題は中古でも売れるのかどうかですが、国交省の調査によると毎年コンスタントに中古物件が売りに出されており、平成19年までのストック戸数(7479戸)に対する二次流通戸数の割合は3.7%(275戸)となっています。売りに出された定借マンションの90%は半年未満で成約しており、築年数の新しい物件では分譲価格より高く売れたケースもあるそうです。

ただ、課題もあります。ひとつは仲介会社が受け取る手数料の算定基準がほぼ建物価格だけなので、通常の物件に比べて価格の査定や権利関係の説明などに手間がかかるにもかかわらず、手数料が低くなることです。仲介会社が定借マンションの取り扱いに消極的にならないよう、査定マニュアルの整備や報酬基準の見直しなどが望まれます。

さらに重要なのが住宅ローンです。新築時は提携ローンが用意されることが多い定借マンションですが、保証金が担保になりにくいといった理由から、中古向けの住宅ローンを扱う金融機関は限られています。現状では中古の定借マンションを買うときにフラット35を使うことはできますが、都市銀行で独自にローンを扱っているのは三井住友銀行ぐらいです。今後、売却物件の増加に伴ってローンを扱う銀行も増えれば、さらに中古定借マンションの売買が活発になるでしょう。

大森 広司

住まい研究塾主宰。編集プロダクションを経て93年よりフリー。現在、『住宅情報マンションズ』、『住宅情報タウンズ』、オールアバウト「マンション入門」などで住宅関連全般にわたって取材・執筆活動を続けている。著書に『マンション購入 完全チェックリスト』(日本実業出版社)、『新築マンション買うなら今だ!』(すばる舎)などがある。

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