「30代前半適齢期説」の根拠とは
マンションなど住宅購入に関してよく話題になるものに「購入適齢期」という話があります。ようするに「何歳でマンションを買うのがちょうどいいのか」ということで、まだ買っていない人には気になる話ではないでしょうか。
結婚したり子どもを産んだりする時期が人によって異なるように、マンションの購入適齢期も人それぞれでしょう。ただ、一般的には「30代前半」が適齢期との説がまことしやかに言われているようです。その根拠としては以下のようなものが考えられます。
- ちょうど結婚や子どもの産まれる時期の人が多い
- 住宅ローンを長く組めるので毎月の返済がラクになる
- 人生の早めの時期に買えば老後がラクになる
- 子どもが小さいうちに買えば教育にもよさそう
- 子どもが産まれる前の共働きのうちに買えば収入に余裕がある
ひと言でいうなら「早めに買えば後がラクだし子育てにもよい」ということでしょうか。実際、住宅金融支援機構(旧住宅金融公庫)が行ったフラット35の利用者調査(平成17年度)によると、マンション融資利用者のうち30代は59.6%とほぼ6割に達しています。平均年齢は30代後半(36.6歳)となっていますが、これは40代以上の人が3割近くを占めているためです。

住宅ローンを長く組むとじつはソンをする
では本当に30代前半でマンションを買うのが「適切」なのかというと、じつは疑問な点も少なくありません。先に挙げた根拠も、よく考えると根拠として不確かだったり適していない内容が多いのです。根拠を吟味すればするほど、「本当は40代のほうが適しているのではないか」と思えてきます。
なぜ40代のほうがマンション購入に適しているのか、ひとつずつ理由を挙げて考えてみましょう。
世の中が全体的に晩婚化していることはひとまず置いておくとして、まず30代前半説の最も有力な根拠が「住宅ローンを長く組める」ということになっています。これは疑いようもない事実です。金融機関では完済時の年齢に制限を設けていますし、自分の退職年齢を考えても40代で35年返済のローンを組むのは勇気がいることでしょう。
ローンを長く組めば毎月返済額はたしかにラクになります。これから子どもの教育費などに追われる若い世代にとって、ローンの支払いがラクなのは助かります。ただし、返済期間が長いと支払う利息が多くなり、トータルの総返済額は増えてしまう点が問題です。
さらに返済期間を短く組むと、金利が低くなるケースもあるのです。フラット35ではこのほど、返済期間20年以内の場合の金利を0.2%程度引き下げると発表しました(10月1日以降の融資実行分から)。民間ローンの長期固定金利でも、35年返済より20年返済のほうが低金利で借りられるケースは少なくありません。




