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第21回 緊急地震速報で安全なマンションが実現する?

2007年6月7日

システム導入マンションは全物件の1%どまり

地震の強い揺れを事前に感知して警報を鳴らす「緊急地震速報」を、気象庁がこの秋から本格スタートさせる予定になっています。緊急地震速報は地震発生の直後に初期微動(P波)を解析し、主要動(S波)が到達するまでの時間や震度を速報するシステムです。

同庁では2004年2月から行政機関や企業向けに試験運用を開始し、普及へ向けた広報活動などに力を入れています。ただ、一般向けに実際に速報されたときに対処方法が分からず、家庭や商業施設などでパニックが起こることが懸念されており、秋以降にどの程度普及するかはまだはっきりとは分かりません。

そんななか、分譲マンションではこの緊急地震速報を導入する動きが徐々に出始めています。不動産経済研究所の調査によると、民間マンションでの導入第1号は2006年5月の千葉県船橋市の物件。その後、2007年3月までの間に首都圏では17物件でシステムが導入されました。

導入戸数は685戸で、同時期の首都圏での全供給戸数の1.0%に相当します。エリア別では都区部が最も多く、埼玉県がこれに次ぐ戸数です。ただ、どちらも供給戸数に占めるシェアは2%そこそこにとどまっています。

緊急地震速報システム導入マンションの戸数

大手デベロッパーが相次いで設置を表明

マンションでの緊急地震速報の導入はまだスタートしたばかりですが、大京や東京建物、三井不動産レジデンシャルなど大手デベロッパーが設置を表明しているなど、今後は普及が進みそうです。いずれも気象庁からのマンション共用部分に設置した受信設備が緊急地震速報を受信し、強い揺れの到達する時間や震度などを各住戸のインターホンなどに音声や画像で知らせる仕組みになっています。

基本的なシステムは各社とも変わりませんが、どの程度の強さの揺れで警報が鳴るかはデベロッパーによって異なります。例えば三井不動産レジデンシャルでは震度4以上の地震が発生する場合が対象です。大京や東京建物では震度3以上で警報が発報されますが、震度3以上5未満と震度5以上とでは表示される画像の色や音声に差を付けるとしています。

また三井不動産レジデンシャルのシステムでは、地震探知と同時にエレベーターが最寄り階に自動停止し、共用部のオートロック扉を強制解錠する機能も付けています。地震時のエレベーターへの閉じ込め被害を軽減し、避難や救護経路を確保するための措置ということです。

さらに大京ではグループの管理会社を通じて、既存マンションのインターホンをリニューアルする時期に合わせて地震速報システムの導入を提案していくとしています。新築マンションだけでなく、今後は既存マンションでの普及も進むことが期待されます。

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