マンション価格は公示地価よりも早く上昇!?
国土交通省から今年1月1日時点の公示地価が発表されました。全国の住宅地の平均が16年ぶりに上昇するなど、都心部を中心に始まった地価上昇の動きが、周辺部へも広がっていることがデータ上でも示されています。地価の上昇はデベロッパーがマンション用地を仕入れる際の価格に影響し、マンション価格にも反映することになるでしょう。
デベロッパーが用地を仕入れてからマンションを販売するまでには最低でも1年前後かかります。しかしマンション価格は必ずしもコストの積算で決まるわけではありません。上昇基調となった地価の動きに合わせる形で、いやむしろそれよりも早く、新築マンションの価格もすでに上昇し始めているケースが少なくないようです。
以下では、とくに地価上昇幅の大きいエリアでのマンション価格の動向を、東京カンテイのデータを基に探っていくことにしましょう。
国土交通省もミニバブルの発生を追認
まず東京圏ではなんといっても都心部の地価上昇が目立っており、都区部の公示地価は平均で11.4%アップしています。なかでも港区は27.2%アップと、23区で最も高い上昇率でした。区内の南青山では上昇率が40%を超える地点も見られます。
こうした急激な価格上昇について同省では「通常の利便性・収益性等では、その合理性を必ずしも説明できない価格形成がなされたのではないかと推察されるものも散見される」とコメントしています。いわゆる“ミニバブル”が一部で発生しつつあることを当局も懸念し始めたということでしょう。
同区内の新築マンション価格はというと、ここ数年は平均坪単価が一貫して上昇しており、2007年は1〜3月の数値で400万円を超えています。坪単価の対前年(上半期)上昇率は27.3%と、地価の上昇率とほぼ符合しています。
ただ、同区内でのマンション価格形成には地価の動き以外の要因も影響していると、東京カンテイ市場調査室主任研究員の中山登志朗氏は指摘しています。「2004年ごろまでは区内でも港南や海岸、芝浦といった、マンション価格が比較的低い湾岸エリアでの供給が活発でした。それが最近では芝や芝公園、高輪など、元々の価格が高めな山手線内の物件が多数供給されており、平均の坪単価を押し上げています」
地価が上がってもマンション価格は上がらない足立区
東京都区部では北東部に位置する足立区でも、平均の公示地価が13.7%と2ケタの上昇率となっています。これは2005年に開業したつくばエクスプレスや2007年度開業予定の日暮里・舎人ライナーという、新たな鉄道路線によって利便性が高まっている影響が大きいようです。同区内では30%を超える上昇地点も現れています。また同様の動きは、同じくつくばエクスプレス沿線の茨城県守谷市でも見られ、同市の住宅地の平均は22.9%上昇しました。
地価の上昇は著しい足立区ですが、マンション価格に明確な上昇傾向は見られません。2006年はむしろ前年より坪単価が下がり気味で推移し、2007年になってようやく回復しつつあるといった動きです。ただ今後は東武伊勢崎線西新井駅前で大規模マンションの分譲も控えており、立地条件の優位さから平均坪単価を押し上げることが予測されます。





