上半期の供給は千葉県を除き軒並みダウン
不動産経済研究所がまとめた2006年上半期のデータによると、都区部での1~6月の供給戸数は1万1830戸で前年同期比10.1%の減少でした。都区部では昨年の上半期も同29.2%減少しており、2年連続での供給ダウンです。
供給ダウンは都区部だけでなく、都下や神奈川県、埼玉県でも06年の上半期は戸数が減っています。特に東京都下は同38.4%減、神奈川県は同19.1%減と大幅な落ち込みでした。そんななか、千葉県だけは同28.1%増と大きく伸びています。
ただ、千葉県の供給戸数は都区部の半分にも満たないので、首都圏全体では同11.0%減となっています。都区部で供給が減っている要因としては、地価の上昇で物件価格も上昇気味という事情があるのでしょう。売り急がず販売を先のばししたほうが価格を高めに設定しやすく、より多くの利益を期待できると売主が判断しているようです。
神奈川県や埼玉県では地価や物件価格の上昇はまださほど顕在化しておらず、むしろ金利の上昇が影響しているものと思われます。このエリアの購入層は金利のわずかな上昇が購入予算を大きく左右するため、金利の上昇がどの程度かを見極めたうえで供給を本格化させようとの売主の戦略でしょう。

埼玉県と千葉県は下半期に大幅増も
上半期に供給が抑えられた分、下半期(7~12月)は各エリアとも戸数が増えそうです。不動産経済研究所では下半期の供給は首都県全体で5万戸を超えると予測しています。06年の年間では8万5000戸と、前年(8万4243戸)を上回る勢いです。
ただ、前年より供給が増える見通しなのは埼玉県と千葉県だけで、他のエリアはややダウンするとの予測です。とはいえ都区部は前年(3万1025戸)とほぼ同じ3万1000戸の予測となっており、「用地取得難で供給が激減」というほどではないでしょう。
一方、埼玉県は前年比6.4%増の1万1000戸、千葉県は同18.6%増の1万2000戸を予測しています。ただ、この数字はやや控えめといえる水準です。というのも、供給(販売)戸数の先行データとなるマンション着工戸数では、06年1~5月の段階で両県とも前年同期比6割近い大幅増となっているからです。
この点について同社の角田勝司社長は「埼玉県、千葉県では供給増にともなう競争激化から販売が鈍ると見られるため、予測は控えめな数字を出した。販売状況によっては戸数が上乗せされる可能性はじゅうぶんある」と述べています。





