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第04回 僕が選ぶ旅時計 エベラール トラベルセトロ
2008年9月9日

旅は好きだが、まとまった時間を得るのはなかなか難しい。
だから旅のアイテムを愛でて憂さを晴らす。持つだけで旅を思わせる「何か」。
時計のジャンルで探すなら、エベラールのトラベルセトロになるだろうか。
その確信犯的なユルさは、旅の気ままさに通じるものがある。

(文=広田雅将 監修=プライヴ編集部)

[Nika's Essay] 02 時計店でのお作法指南

旅時計という、旅のマストアイテムがある

個人的な話題ではじめたい。

時間があるなら、いつも旅に出たいと思っている。仕事を放り出して、旅に行く。考えただけでワクワクするじゃないか。

ただ旅にはそうそう出られない。時間をもてあます社会人などまずいないのだ。となれば、旅のパンフレットを開くなり、「旅アイテム」を買って、旅情を味わうしかない。かくいう僕はもっぱら、旅アイテム派だ。オイルを染みこませたコートや入念に手入れしたブーツ、こういった「旅のアイテム」は、身につけるだけで、旅の気分を少しばかり味あわせてくれる。これは時計も例外ではなく、むしろ時計こそ、もっとも旅を感じさせるアイテムではないか、と密かに思う。

旅を感じさせてくれる時計を、僕は「旅時計」と呼んでいる。あくまで僕の言葉だ。何が旅時計かは、もちろん人によって違う。フランク・ミュラーのカサブランカかもしれないし、ロレックスのGMTかもしれない。あるいはヴァルカンのクリケットかもしれず、いやいや、古びたG-SHOCKこそ、旅情の源かもしれない。人によって旅の定義が異なるように、何が旅時計かを決めるのは、あくまであなた自身でしかない。ただそういってしまうとミもフタもないので、僕にとっての旅時計をひとつばかり挙げて、その理由を述べてみたい。

トラベルセトロ・ビトレ。オーソドックスな構成を持つ手巻き時計。ムーブメントには名機ETAユニタス6498を搭載する。まったく飾り気のない時計だが、「玄人」を熱中させる、不思議な味わいに満ちている。白文字盤もあり

手巻き。直径43.0mm×厚さ11.3mm。3気圧防水。SSケース。19万9500円

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