遷宮で 結ぶ人の輪 心の輪
神宮司庁(※1)と神社本庁(※2)、神社新報社(※3)で構成する「伊勢神宮式年遷宮広報本部」では、「平成25年(2013年)に斎行される第62回神宮式年遷宮への理解と関心を深めてもらい、広く国民の協力と賛同を得る」ために、2005年4月から8月まで、遷宮の標語とシンボルマークを広く募集した。入選した標語は以下の通り。
「遷宮で 結ぶ人の輪 心の輪」
富山県の神主、大峯智之さんの作品だ。
シンボルマークは日の丸と千木が聳(そび)える社殿を組み合わせたもので、日の丸を構成する放射線状の線が、第62回式年遷宮に合わせて62本になっている。大阪府の岩田重一郎さんのデザインだ。

「伊勢神宮式年遷宮広報本部)」に掲載している最優秀賞の標語とシンボルマーク。デザインは全国約8200作品の応募から選ばれた
※1 神宮司庁
伊勢神宮に関する祭儀や事務を執り行なう役所。伊勢市、伊勢の神宮内に位置し、職員は祭主、大宮司、少宮司、禰宜、権禰宜、宮掌など500数十人
※2 神社本庁
伊勢の神宮を本宗と仰ぎ、全国8万社の神社を包括する神社神道の宗教団体。所在地は東京都渋谷区
※3 神社新報社
神社界唯一の新聞社。週間新聞「神社新報」を発行し、神社本庁の活動や神社界のニュース、皇室記事等を掲載。また、神道に関する専門書の多くを発行している
老いも若きも参加する「お木曳初式(おきひきぞめしき)」
お木曳(おきひき)とは旧神領民(伊勢市を中心とする、江戸時代に神宮の領地だった町に住む人)が、木曽の御杣山で伐採した遷宮の用材を両宮に運び入れる行事で、500年の歴史を持つ。
第62回は、平成18年(2006年)4月12日に内宮、13日に外宮で行われた。伊勢市内にある特定の伝統ある団体が、役木という御正殿の重要な用材を曳いた。この後は、昔からのしきたりにより、用材を三重県の清流である宮川から引き上げて、外宮にある貯水池まで運び納める「本曳」がなされた。今回のお木曳は2006年から2007年の春まで行われ、2年にわたって伊勢の町が沸き立った。
昔は神領(宮川より西に住む人)には、税金がかからなかった。その代わり20年に一度、遷宮用材のすべてと、御敷地に敷かれる白い石を運ぶことが義務付けられていた。1万本以上の木を人力で運搬したのである、大変な作業であったが、人々は「どうせやるなら楽しくやろう」とお祭りまで高めたのがこの行事である。
8年間かけて、30以上も行う遷宮諸祭の中で、一般が参加できるのはお木曳とお白石行事(※4)だけとあって、伊勢の人々は大変な盛り上がりである。
※4 お白石行事
新しい社殿の敷地に、一般を含めた神領民が宮川で集めてきた白い石を敷き詰めて奉納する行事






