2008年話題のエコカー9台をテストドライブ
2008年1月、恒例のデトロイトショーでは、米国ビッグ3(自動車大手3社)の一員であるクライスラー社が派手なパフォーマンスと共に新型車の発表会を行った。
3年前は「ジープ・チェロキー」が正面ロビーのガラスのドアをぶち壊すパフォーマンスを披露し、2年前にはメルセデス・ブランドがアイススケートリンクを使ってAWD技術を派手にPRしたが、今年のクライスラーのパフォーマンスはもっと凄い。
正面玄関前の大通りで馬に乗ったカウボーイが本物の牛を数十頭も従えるという、いかにもアメリカらしい演出を行ったのだ。元・北米トヨタの社長で、現在はクライスラーの社長を務めるジム・プレス氏は、そこで新型クライスラーのSUVを発表した。
ダイムラーとクライスラーは1998年に合併したが、2007年に両者の関係は破綻している。パートナーを失ったクライスラーは、単独で2008年のデトロイトショーに挑んだ。こうした派手なパフォーマンスを演じたのは、ダイムラーと決別しても自立できることを示さなければならなかったからである。
しかし、ダイムラーとクライスラーが合併していた10年の間に、自動車業界ではあまりにも様々なことが起きた。両者の離別は、その後、自動車業界を包み込む不況を暗示していたかのようであった。
さて、2008年も残すところあとわずか。自動車業界関係者にとって、2008年は胸に苦い思い出が刻まれた一年だったかもしれない。世界的に自動車産業の業績が急降下し、不況の風が吹き始めている。一方で、自動車の環境技術は確実に発展しており、クリーンディーゼル車が発売され、電気自動車(EV)も実用化の道筋が見えてきた。こうした新しい価値を持った自動車が普及することで、自動車業界は不況から脱出できるかもしれない。
そこで今回は、2008年に話題となったエコカーを集めて、実際にテストドライブしながら考えてみたい。
用意したエコカーをエネルギー別で見ると、EVが2台、軽油を使うディーゼル車が3台、LPG車が1台、水素を燃料とする自動車が2台、そしてガソリン車の「スマート フォーツー mhd(マイクロハイブリッド)」。実に個性的な顔ぶれといえるだろう。本編ではガソリン以外のエネルギーで動く8台についてリポートする。

9台の個性的なエコカーが集結




