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夢はコーヒーショップのゴミで
コーヒーショップを作ること?!

トムはその後、プラスチックの成形業者を訪ね歩き、回転成形という、今やもう時代遅れともいえるプリミティブな成形方法に出会う。

アルミ合金製の型の内側に材料のプラスチックを入れて型を閉じ、外側からバーナーで型を熱しながら、ぐるぐる回して型の内側にプラスチックの層を作ってゆく。お菓子のワッフルメーカーや日本のたい焼き機の原理に似ている。

成形に時間が掛かるため、近代的な射出成形などに比べると効率が悪いのだが、材料の成分が多少、不均一でも調整が利くから試作などにはもってこいだ。

そして、たまたまその工場にあったのが豚の貯金箱の金型で、これを使ってみたところうまくいったというのが、コーヒー豚が生まれた“真相”なのである。

コーヒー豚はその後1年以上、エスプレッソの良い香りを放ち続けて、世界各地の展示会で人々を喜ばせた。

コーヒー豚の顔のアップ

コーヒー豚の顔のアップ。コーヒーの粉が互いにくっついて成形されている様子がよく分かる。出来たばかりのうちは、鼻を近付けるとエスプレッソの濃厚な香りが漂う。また、コーヒー豆の油分で艶があり、触るとちょっとべとべとしていた
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トムの計画は、この方法でコーヒーショップのコースターやトレーからカウンターやカウンターチェアまで、色々なものを作り出すことだ。そうすれば、客はコーヒーを飲みながら店の環境作りにも参加するという、面白い関係が作り出せる。ただし、残念ながら今のところ、トムから「大手コーヒーショップから打診があった」という連絡はもらっていない。

Tom Johnson 氏

Tom Johnson 氏。2001年、川崎(神奈川県)で開催した「記憶のデザイン」展会場で
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店鋪から出るコーヒー粉のかすを利用して染めた、スターバックスの「コーヒービーンTシャツ」

店鋪から出るコーヒー粉のかすを利用して染めた、スターバックスの「コーヒービーンTシャツ」。色はエスプレッソカラー(右)、ラテカラー(左)という気の利いたネーミング。残念ながら現在は販売を終了している
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益田 文和

インダストリアルデザイナー。株式会社オープンハウス代表取締役。LLPエコデザイン研究所所長。東京造形大学デザイン学科教授。

エコデザインの第一人者として地球環境を見据えたエコデザイン、サステナブルデザインをテーマに幅広く活動。プロダクトデザインのほか、企業へのデザインコンサルテーション、日本各地での地場産業振興、国際的な各種プロジェクトにも携わる。

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