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クロスバイクのありようとは?

さて、そのクロスバイク、そもそもで言うなら「ロードバイクとMTBのクロスオーバー部分」、つまり、両者の“イイトコ取り”をしたというのが、そもそものあり方だった。だからクロスバイクの第一次ブーム(2000年初頭あたり)の時は、クロスバイクといえば、ほぼ必ず前サスを備え、割合に太いタイヤを履き、都心のデコボコ環境に対応していたものだ。このほうが「乗り心地がいい」と。

ところが、現在は違う。

日本の道路環境は、こと「舗装」という部分に関してだけは世界に冠たる優秀さで、ロードバイクでも十分イケるということが分かってしまったこと、そうなると、サスペンションや太いタイヤなどは、軽快性をそぐだけで(サスペンションは見た目以上に重いから)、あまり意味がないということが分かってしまったことで、クロスバイクの「クロスオーバー部分」は、大いにロードバイク側に振れることになった。

事実、現在のクロスバイクは限りなく「フラットバーロード」に近い。いや、そのものになってしまったと言っていい。フラットバーロードとは、ドロップハンドルの代わりにフラットバーを装着したロードバイクのことだ。これにはメリットが2つあって、ドロップほど見た目が戦闘的にならないこと(着るものだって選べるね)と、コストダウンが図れることだ。実はドロップバーに装着されている「デュアルレバー(ブレーキと変速機のチェンジレバー)」は、思いのほか値段が高く、フラットバーにすると、かなりのコストダウンになるのである。

安くて軽くて速いクロスバイク(フラットバーロード)は、かくして大はやりになった。

となると、各社、このカテゴリーの中で最良(つまり最速、最軽量、で、最安価とのバランス)を目指して頑張ることになるわけで、結果、何が起きたか。

クロスバイクが、各社ほとんど同じになってしまったのだ。

同じようなスローピングフレーム、700×23cあたりのタイヤ、パーツはシマノSORAあたり、もちろんバーはフラット。要するに、シルエットにすると、各社、ほとんど区別がつかない。サイクルモードで見ていても、トレックもブリヂストンもルイガノも皆、同じ。要するにクロスバイクは、いよいよこの形で「完成した」ということなのだろう。

私はそれはそれで決して悪いことではないと思っている。この形が一番乗りやすく、速いのだもの。それは「進化の行き着く先」ということなのだ。


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