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春雨じゃ、濡れて行こう(夏雨、秋雨、冬雨でも可)

とはいってもね。冷たい雨、イヤな雨ばかりだけじゃないよ。モノは考えようだ。

例えば、春の、初夏のまだ明るい時期。太陽は出てるのに、サァーッと細かい雨が降ってくる。天然のシャワーだ。火照った身体が適度に冷やされて、何だか気持ちがいい。タオルで時折、頭と顔を拭いながらペダルを漕いでいく。風景も何だかキラキラ輝いてて、雨も悪くないな、と思う瞬間だ。まあ、こういう雨はすぐにやんじゃうしね。

または夏の夕方、ドッと降る夕立の時刻。何だか雷が聞こえるなぁと思っていたら、突然、目の前が真っ暗になって、大粒の雨が滝のごとく降ってくる。もうこうなってしまったら、対処法なんてないからね。わははは、降れ降れ、もっと降れ、なのだ。身体はもうグショグショ、こりゃもう喫茶店に逃げ込むとかそういう範疇(はんちゅう)を超えちゃって、もう、このまま家に帰ってしまおう。パンツの中までぐっちょりだ。もうどうにでもなれ、と思うと、何だか、本質的に濡れちゃまずいモノなんてこの世にはないような気がしてくるよ。

今ならどうだ。

秋、そんなに滅多な雨など降りやしない。そういう意味でも、やはり今は自転車にとって、最適な季節なのだ。真冬ほど冷たい思いをするわけでもないさ。

今日の降水確率が……、40%。

どうします? 自転車で行きますか? それとも?


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疋田 智(ひきた・さとし)

1966年宮崎県生まれ。東京大学文学部卒。毎日往復24kmの通勤に自転車を使う“自転車ツーキニスト”。芝浦自転車研究所主任研究員、NPO法人自転車活用推進研究会理事、学習院大学生涯学習センター非常勤講師。TBS報道局勤務。
 「環境、健康、そして都市再生のために自転車の有効活用を」をモットーに執筆活動を展開。近著は『疋田智のロードバイクで歴史旅』(枻出版社、2008)。
 本人によるホームページ「自転車通勤で行こう

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