未来の暮らし・住まいの姿(続き)
今日、このような考えのエコ住宅が既に実現しています。いくつかご紹介しましょう。
1991年に超省エネ実験住宅としてドイツのダルムシュタットに建てられた「パッシブハウス」は、厚さが30~45cmもの断熱材で包まれているので暖房は不要です。窓は3重ガラス、断熱雨戸を付けた住戸もあります。太陽熱温水器も備え、エネルギー消費量は標準的な住宅の1/10に抑えられています。

パッシブハウス(ドイツ、ダルムシュタット)1991年完成
ロンドン近郊に建設された“BedZed”(=Beddington Zero Energy Development、ベディントン・ゼロエネルギー開発)は、3階建ての超省エネ集合住宅です。

ベディントン・ゼロエネルギー開発(イギリス、ロンドン郊外サットン)2001年完成
街路樹など都市の木質廃材からのチップを燃料に電気と温水を各戸に供給し、住宅内は超高断熱の仕様と貯湯槽からの余熱で暖房は不要です。バイオマスがカーボンニュートラルであることを利用し、“CO2排出の差し引きゼロ”を目指しています。
これらのプロジェクトは、持続可能な未来の住まいを先取りして我々に示しているようです。これからの社会では、新築がこのような姿を目指すことは当然として、既に建っている住宅を省エネ改修しながら出来る限り長く使い続けることも重要です。
一方、わが国で最近多く建設されている超高層住宅は、この方向の逆を行くとしか思えません。資源・エネルギーが潤沢に使える状態がこのまま続くことを前提としているからです。その上に、自然や人と触れ合える地表面と隔絶した住まいは、未来の世代を育てる環境としてはまったく不適です。





