浪費しない、欲張らない爽やかさ
戦後の物不足は遠い過去となり、欲しい物は何でも手に入る、いやモノが溢れる時代になりました。昔なら浪費だった行為も普通のことになっています。豊かな時代に生まれた世代には、当たり前のことでそれに気付かないでしょう。しかし、このような現象は、長い文明史の中で極めて特殊なことなのです。化石燃料・核燃料を無制限に使い、資源を大量に消費して有害な廃棄物を次世代に押し付ける文明に未来はありません。
そこで、今日のような浪費のなかった昔の知恵にもう一度光を当てることが有益と思われます。石川英輔氏の「大江戸えねるぎー事情」と「大江戸えころじー事情」(講談社文庫)はエコライフにとって示唆に富む著作です。暮らしは楽ではなかったのでしょうが、“太陽だけをエネルギー源”としてすべての活動を行った江戸時代の産業と生活は説得力絶大です。まだの方にはぜひご一読をお薦めします。
エコライフは消費の無駄に敏感な暮らしです。大量の資源消費を伴う満足感から脱却しなければなりません。フローとしての資源消費は極力押さえ、今ある財(ストック)を生かして生活の価値を高めることです。欲張らずほどほどのところで十分と思うことです。子孫に害を残さない究極の再生可能エネルギー源は太陽しかないのですから、できるだけ早く太陽エネルギーを基盤とした文明に移行しなければなりません。
エコライフはひとりで頑張っても浮いてしまいます。生活を共にする家族で意識を共有しながら楽しむのでなければ長続きしません。みんなで一緒に取り組みましょう。でも、「エコライフで頑張ろう!」と必死になるのも変です。まずは、無駄・浪費に気付くことです。それには、ちょっと昔の暮らし方、現代でも他の人やよその民族の暮らし方、それを紹介する情報など、お手本はいくらでもあります。
繰り返しますが、幸福感・満足感は相対的なもの。消費が増えれば幸せになる訳ではありません。足るを知り、無理せず自然にこのような暮らしができるようになれば、本物のエコライフでしょう。

知足の印章
中央に□(口)があり、周囲に配された漢字の部分と組み合わせて、上右左下の順に読むと、吾唯知足=われただ足るを知るのみ、となる。





