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クルマ(自家用車)の必要性を問う

現代の我々の暮らしには当然のように存在する自家用車。かつては「3C」のひとつとして、憧れの的・豊かさの象徴だったクルマは、いつの間にか大衆化しました。今や我が物顔に都市・国土を席巻し、移動の手段を通じてライフスタイル、土地利用、都市の形などを変えてしまいました。


(注)
※カー、クーラー、カラーテレビ:豊かな消費生活を代表する商品として1960年代に「三種の神器」と呼ばれた


実は、1972年から私もクルマを持つ身分になりました。フランス東部のストラスブールに住んでいた時、中古の「ルノー8」を月収の約2ヶ月分で購入したのが最初です。そのクルマを使って妻と一緒にフランスと周辺国を旅行し、1年間で約3万kmを走ったと記憶します。それ以降、限られた期間を除いて長く自家用車を利用し続けました。

ところが、帰国してからのクルマの利用は10年乗っても5万km程度、最後のクルマは13年でもその走行距離に届きません。つまり、旅行を入れても、1ヶ月に平均300km程度の乗車になっていました。3年前に二人暮らしになり、ワゴン車は大きすぎるし古くもなったので、買い替えの検討を進めていました。しかし、車種について妻との意見が一致せず、「しばらくクルマなしで暮らしてみようか」という話に落ち着いてしまい、結局それからずっと、そのままの状態にあります。

何かがなくなれば補完作用が働くもので、「じゃ、自分のクルマ使っていいよ」と言ってくれる人がいたり、相乗りしてガソリン代相当のコインを受け取ってもらったり、折に触れ地域の仲間が助けてくれます。

クルマは、あれば確かに便利ですが、その費用と冷静に見比べたらどうでしょう。1年当たりの費用で見れば、仮に150万円の車両費を10年間で減価償却するとして15万円。それに各種の税金と保険で10万円は必要でしょう。駐車場を借りる場合は、さらに十数万円(自宅のガレージでも土地代・固定資産税は負担)。ざっと1ヶ月に3万円くらいになってしまいます。まだまだ、これには燃料費が入っていません。

走行距離が年5千km程度の利用者にとって、費用の大部分は固定費です。車両を個人専用とせず複数で共同利用すれば、安上がりになります。この考えを事業化したのが「カーシェアリング」と呼ばれる共同利用システムです。

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