本作の小中和哉監督曰く、夏帆は「集中力が素晴らしい」女優とのこと。携帯電話を介して、時空を越えた“遠距離恋愛”を育んでいく役だけに、1人のシーンも多いのだが、見る者を飽きさせないのは演技力と集中力の賜だろう。
「完成したらどんな風になるんだろうと思いながら演じていました。好きなのは、“2人”が銀座でデートするシーンです。時間を超えて同じ場所にいるというのが新鮮で、映画でこんなことができるんだ、なるほどなって思って、楽しかったです」
今年はすでに、『うた魂』(4月5日公開)『砂時計』(4月26日公開)と2つの出演作が公開待機中の夏帆。自分に厳しく謙虚な彼女ならば、様々な悩みを乗り越え、周囲の期待に十二分に応えながら、この先も大きく成長していくことは間違いないだろう。
ストーリー 現代に生きる少女が恋をしたのは、100年前に生きる青年だった……。時空を越えたファンタジックで少し切ない恋物語。女子高生の未歩(夏帆)は、母(秋本奈緒美)の再婚相手を紹介された場から逃げ出してしまった。その時、突然の地震が起き、彼女は携帯電話を落としてしまう。拾ったのは、なんと明治時代に生きる時次郎(佐野和真)。突然鳴り出した不思議な“物体”に驚きながらも、時次郎があちこちいじってみると、突然未歩の声が聞こえてきた。最初は話が通じず混乱する2人だったが、電話でのやりとりを続けるうち、次第に共感するものを感じ始める。
橋爪 さつき
一般企業でのわずかな会社員生活の後、映画雑誌、料理雑誌編集部員、フリーランスを経て、企画編集会社キッチュを設立。いくつかの映画サイトを企画運営する一方、男性誌「Pen」女性誌「PHPスペシャル」などでも執筆。「韓国映画俳優事典」「冬のソナタ『キム次長』クォン・ヘヒョと学ぶハングルスタートブック」(共にダイヤモンド社)などを編集。