北欧で20世紀半ばにデザインされた家具が、大きな注目を集めている。中でも名作と呼ばれるものは、家具としての機能を果たすだけでなく、美しさや快適さが心を満たしていくほどのクオリティを備える。それらの家具が生まれた背景には、北欧ならではの雄大な自然があり、自然と結びついたもの作りの豊かな伝統があった。そして数々の偉大な家具デザイナーたちが、才能を輝かせていた。
今、注目を集めている北欧の名作家具とは

ウィングチェア
「Yチェア」などの木の椅子で日本でも知名度の高いデンマークの巨匠ハンス・J・ウェグナー(1914-2007)は、このような布張りの椅子でも独特の造形感覚を発揮した。広い座面は座る姿勢を限定しない。1960年発表。
(問)カール・ハンセン&サン ジャパン
TEL 03-3408-7640(営業部)
URL http://www.carlhansen.jp
北欧について、どんなイメージをお持ちだろうか? 自然が豊かで、冬にはオーロラが空を彩る美しい場所。または社会福祉が行き届き、環境や文化について意識の高いところ。もちろんいずれも正しいが、北欧はデザインの優れた家具を生み出してきた国々としても広く知られている。日本でも、この数年間、北欧家具の人気は明らかに高まってきた。
2008年1月14日まで開催の「北欧モダン デザイン&クラフト」展(東京オペラシティアートギャラリー)の好評ぶりも、そんな日本での北欧ブームの証しといえる。展示品の中核は、20世紀半ばに北欧で作られた家具の数々。長崎、宇都宮、京都を巡回してきたこの展覧会は、予想された入場者数を大きく上回った。1950年代前後は、世界的に見ても北欧のデザインが隆盛を極めた時期とされている。
では、なぜ当時、北欧の家具に多くの名作が生まれることになったのか。それにはいくつかの理由がある。

PK61
木の家具のイメージが強いデンマークで、スチールを多用して異彩を放ったポール・ケアホルム(1929-1980)。このテーブルのシンプルさは、北欧の環境の中で研ぎ澄まされた彼の感性を思わせる。彼の自宅でも使用された。
(問)フリッツ・ハンセン
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