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編集部のお薦め本

 すでに親しまれてきた名作も、訳者が変わるとまた新たな魅力が発見されることもたびたびだ。特にこの3人には注目したい。

奥本大三郎・訳

『完訳 ファーブル昆虫記 第6巻下』
(ジャン=アンリ・ファーブル・著/奥本大三郎・訳/集英社/2940円)

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誰もが少年時代に読んだファーブル昆虫記をファーブル研究の第一人者である奥本氏の新訳とともに蘇らせた待望の完訳版。詳細な脚注や訳注、豊富で美しいイラストや写真など、大人が読んでも本当に楽しい本に仕上がっている。全10巻、各巻上下全20冊が刊行される予定になっており、最新刊となるこの第6巻下巻にはこおろぎとバッタが登場している。こおろぎが右利きだという話やマツノギョウレツケムシの実験など、驚きと感動に満ちた1冊だ。

村上春樹・訳

『ティファニーで朝食を』
(トルーマン・カポーティー・著/村上春樹・訳/新潮社/1260円)

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『グレート・ギャツビー』(スコット・フィッツジェラルド)、『ロング・グッドバイ』(レイモンド・チャンドラー)の新訳も話題となった村上春樹氏翻訳の最新刊。オードリー・ヘップバーンが主演した映画はあまりにも有名だが、実は原作とはストーリーが異なる。読みやすさだけではなく、村上春樹作品が持つ空気感も表現されており、読後は映画と違った幸福感を味わえる。

金原瑞人・訳

『トム・ウェイツ 素面の、酔いどれ天使』
(パトリック・ハンフリーズ・著/金原瑞人・訳/東邦出版/2730円)

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1973年にデビューしてから現在までカルト的人気を誇るミュージシャンであり、俳優でもあるトム・ウェイツの半生や名言などが収められた本で、翻訳者の金原瑞人は作家・金原ひとみの実父でもある。「酔いどれ詩人」と言われるアーティスト、ウェイツがデビュー35周年を迎えた今も、なぜ世界中のファンの心を捉えて離さないのかが赤裸々な文章でつづられる。

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