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人間が付き合える時間、一緒にいられる時間は短い

穴澤 写真はRAWで撮ってるんですか?

 結局、マニュアルで撮るほどの技術はないから、動き回りながら撮っていると、露骨に露出が変わる瞬間があるんですよね。それがJPEGで撮っていると救済できなくて悔しい瞬間があったりしたんです。すごくいい表情をしているのに、とか。RAWで撮っているとある程度ごまかしがきくので。

穴澤 僕はJPEGで撮ってるんですけど、たぶん、そんなにカメラにはまっていないんですよね。あとは、うちの1DKの中で撮っていてもあまり絵にならないんですよ。ただ、こういうところにくると、この空気感を伝えたい!と思ってこだわりが出るのはわかります。

 もちろん最初はコンパクトデジカメで撮っていたんですが、ワルテルがまだ2歳くらいであまりにも動き回るから尻尾しか映ってなかったりしました。それで、カメラマンの方に聞いて、「一眼レフを買うしかないでしょう」と勧められ、いま穴澤君が持っているのと同じタイプのカメラを買って、そのうち「このカメラ、遅いんだけど」という話になり…。

穴澤 最初はEOS KISSで次は?

 いきなりEOS-1D Mark IIIになりました。

穴澤 (笑)プロのカメラマンのよう。

 最初はレンズだってサードパーティーで十分だ、プロでもないしとか言っていたのが、オートフォーカスが遅い、イライラするなどと思うようになった。それでお店に行ってレンズをつけさせてもらうと、やっぱり純正のレンズは速いなと。実際には値段の差ほどには描写の差はないと思うんですけど、でも、高いほうを買ってしまったり。

穴澤 最後になりますが、著書の中で馳さんにとってマージは愛人という表現をされてましたけど、そうなるとワルテルはどんな存在ですか?

 息子ですね。ソーラはいま、愛人になる過程にいます(笑)。

穴澤 そうそう、(オス犬は)息子に思えるんですよね。でも人間が付き合える時間、一緒にいる時間は短い。これから犬やペットを飼う人には、わかっていてほしいですよね。

 飼い捨てるようなことがおきないように、ちゃんとその犬のことを勉強してから飼ってもらえたらと思います。

馳星周 (ハセ・セイシュウ)

1965 年、北海道生まれ。横浜市立大学文理学部卒業。出版社勤務を経て、フリーライターに。1996年、『不夜城』でデビューし吉川英治新人賞受賞。翌年の『鎮魂歌—不夜城II—』で日本推理作家協会賞長編部門、1999年に『漂流街』で第1回大藪春彦賞を受賞した。著書は、『マンゴー・レイン』『生誕祭』、『走ろうぜ、マージ』など多数。
公式サイト:Sleepless City http://www.hase-seisyu.com/



ワルテルとソーラと小説家 http://walterb.exblog.jp/

馳さんが先代のバーニーズマウンテンドッグ、マージのために移り住んだ軽井沢で、マージやワルテルとの日々を中心とした「軽井沢日記」から始まった愛犬たちとの暮らしの日記が、今はワルテル、ソーラと小説家の毎日としてつづられている。写真満載で公開中。



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