Q: うがいより手洗いのほうが予防効果が高いって本当?

大竹氏: 最新の研究で、うがいにインフルエンザ予防の効果が期待できないことが明らかになりました。また、厚生労働省による「平成29年度 今冬のインフルエンザ総合対策について」でも、うがいは明記されていません。

 インフルエンザは風邪と同様にウイルス感染による疾患ですが、ウイルスは体内の細胞に侵入して分裂することで増えていきます。20~30分程度で侵入してしまうため、口内のウイルスを除去するためにはかなりの頻度でうがいをしなければならず、予防効果はあまり期待できません。

 そこでぜひ実践してほしいのが、「手洗い」と「顔を触らない」こと。

 インフルエンザはかなり近づかない限り、くしゃみやせきで感染することはありません。飛沫感染よりも注意したいのは、接触感染。インフルエンザの多くはくしゃみやせきで飛散したウイルスが付着したドアノブや机などを触り、ウイルスが付いた手で目や鼻をこすることにより感染するからです。だから外出中は顔を触らないことが大切。正しい手洗いやアルコールなどでこまめに手を清潔に保つことを心がけてください。

Q: 体を動かしたほうがインフルエンザになりにくい?

大竹氏: ウオーキングなど体に負担がかからないような軽い運動は、インフルエンザ予防に有効です。週3回、1時間程度行うことで、免疫機能を正しく働かせることができるといわれています。

 ただし、ハードな運動をしている人は一般的な人に比べてインフルエンザにかかる可能性が高くなります。フルマラソンを走ったあと、風邪にかかる確率が通常の2~6倍になるという研究結果もあります(参考資料:Peters,E.M.,Ultramarathon running and upper respiratory tract infections,S.Afr.Med.J.,64,582-584,1983.)。運動をしすぎると酸化ストレスなどによって体に大きな負担がかかり、免疫機能をうまく働かすことができなくなるのがその原因だと考えられます。

 さらに、大竹氏は「マイタケやガゴメ昆布などインフルエンザウイルスの抑制効果が示唆されている食品も出てきたが、まだ研究段階。基本的には、“手洗い”、“顔を触らない”、“ワクチン接種”をしっかり行い、他人にうつさない努力を」と話す。インフルエンザの流行を抑えるためにも、まずは基本的な予防法を実践することが大切だ。

(文/小口梨乃)

■変更履歴
うがいの大竹氏の回答部分について、正しくは「予防効果はあまり期待できません」でした。お詫びして訂正します。[2017/12/07 10:55]