海外人気で車両盗難がなくならない? 盗難対策は

盗難防止システム「イモビライザー」に加え、「オートアラーム」を標準装備
[画像のクリックで拡大表示]

 防犯面については、これまで搭載してきた「イモビライザー」(専用キー以外ではエンジンがかからなくなるシステム)に加えて、異常時には警報を発する「オートアラーム」を標準装備した。

 背景には、ハイエースの海外人気の高さがある。世界の約150カ国で販売され、タフさと使い勝手から評価が高く、ハイエースという車名のほうがトヨタという会社名より知られている地域があるほどだという。このため、国内ではハイエースは盗まれることが多い車種の一つになってしまっている。海外での人気から車両と部品の需要が高く、窃盗犯がターゲットにしやすいからだ。よってイモビライザーやオートアラームの搭載などメーカーも対策を講じていても、やはり犯人とのいたちごっことなっている面はある。オートアラームの全車標準化は重要だが、それでも保管場所への配慮やさらなる盗難防止器具の追加など、ユーザー自身の対策は今後も必要となるだろう。

ハイエースは耐久性と信頼性の高さから、海外で人気が高い反面、国内では盗まれることが多い車種の一つにもなってしまっている
[画像のクリックで拡大表示]

クリーンディーゼルエンジン「1GD-FTV」を新採用

 パワートレインは、ガソリン仕様は従来型同様の2.0Lガソリン車と2.7Lガソリン車を設定。トランスミッションは6速ATが基本で、2.0Lガソリン車のみ5速MTが選べるモデルがある。また2.7Lガソリン車では、6速ATと4WDの組み合わせも用意されている。

ディーゼル仕様には次世代のクリーンディーゼルエンジン「1GD-FTV」を採用
[画像のクリックで拡大表示]

 ディーゼル仕様は尿素SCRシステムを搭載した2.8Lクリーンディーゼルエンジン「1GD- FTV」を新たに採用。これに6速ATを組み合わせ、従来型より1.6~1.0km/L燃費が向上し、2WDロングバンDX(標準ルーフ・標準フロア)でJC08モード13.0km/Lを実現している。この結果、「平成27年度燃費基準+15%」を達成し、「平成21年基準排出ガス10%低減レベル」の認定を取得。「エコカー減税」の免税措置対象となった。クリーンディーゼル車では、後輪駆動車に加え、4WD車の選択も可能だ。

 装備面としては、タコメーター付きオプティトロンメーター(自発光式アナログメーター)が標準化されたのもトピックだ。

タコメーター付きオプティトロンメーター(自発光式アナログメーター)が標準化
[画像のクリックで拡大表示]

国内の個人需要を増やしたい

累計販売台数は約602万台にも上る。海外需要も高く、今や世界のハイエースなのだ
[画像のクリックで拡大表示]

 ハイエースは今年で誕生50周年を迎え、2004年に登場した現行型は5代目に当たる。累計販売台数は約602万台で、年間販売台数は約20万台。国内と海外の販売比率は、4:6で海外のほうが多いのだが、さらに海外には多くの中古車が輸出されていること から、ニーズは海外のほうが高いと言える。

標準ボディーでも、荷室高1320mm×荷室幅1520mm×奥行1855mm~3000mmを確保する(スーパーGL)
[画像のクリックで拡大表示]

 今後は国内の個人ユーザーを対象に、カスタマイズ需要に応えるなど、新たなニーズを掘り起こしていくという。ハイエースは、オートバイやマリンスポーツなどの趣味を持つ層に人気があり、キャンピングカーなどのカスタマイズ需要も高い。そこで、ハイエースが使い勝手に優れることアピールするため、全国44カ所のディーラーでハイエース専用コーナー「ハイエースフィールド」を設け、ハイエースでアウトドアを楽しむライフスタイルを提案するという。ハイエースにも、先進安全運転支援機能が搭載されていると知れば、関心を持つ人も多いはず。さらなる需要喚起に向けて、早期のACC搭載モデルを登場が待ち望まれる。

「ハイエースフィールド」イメージ
[画像のクリックで拡大表示]

(文・写真/大音安弘)