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 2016年10月16日、東京・お台場のMEGA WEBでミニ四駆の公式大会「ミニ四駆ジャパンカップ2016チャンピオン決定戦」が開催された。

 ミニ四駆がリバイバル的なムーブメントとして、本サイトをはじめさまざまなメディアで注目されるようになってすでに数年が経過しているが、その勢いは現在も衰えることなく続いている。今年も全国14会場で開催されたタミヤの公式大会「ミニ四駆ジャパンカップ2016」はどれも大盛況で、8月に品川で開催された東京大会には約2600人もの参加者が集まった。強調しておきたいのはこの数字は「来場者」の数ではなく、あくまでレースの「参加者」の数という点。実車のレースとは異なり、ミニ四駆レースにやってくる人のほとんどは観客ではなく、自慢のマシンで“勝つ”ためにやってくるレーサーたちなのだ。

 本大会はそんな全国各地で行われたジャパンカップを勝ち抜いたエリートレーサー同士が競う「日本一決定戦」。必然的にレースのレベルはかなり高度なものとなる。

 ここではレースのレポートを通じ、現在のミニ四駆というものがどのような進化を遂げているかをお伝えしたい。

勝つための構図はまるでF1チームのよう

 ミニ四駆は操縦機構を持たないクルマホビーだ。そのためレースで勝つためにはコースに合ったマシンを作ることが何より肝要なのだが、公式大会のコースは毎年変更される。いくらその年に優勝したマシンでも、そのままでは翌年のレースで勝つとは限らないのだ。

 上位に絡むには理論の構築はもちろん、情報収集力や想像力、大会までにそれらを結集してマシンを仕上げるスピード力が求められる。毎年大胆に変更されるレギュレーションに翻弄されつつ、テストを重ねてマシンを仕上げていくF1チームと、まったく同じ構図である。

直前までマシンのセッティングに余念のないレースの参加者たち。この日はチャンピオン決定戦と併せて通常の大会も行われた
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 近年、コース攻略の大きなカギとなっているのが立体セクション、つまり、激しいアップダウン区間である。今年のコースも「アイガーステップ」「バーティカルチェンジャー」という2つの立体セクションが多くのレーサーたちの壁となった。

チャンピオン決定戦で使用されたコースの全景。横方向だけではなく、縦方向の落差も非常に大きい立体的な構成となっていることがお分かりいただけるだろう。操縦機構、サスペンション機構をもたないミニ四駆にとっては完走すら難しいコース。右側にそそり立つ壁のようなコーナーが「バーティカルチェンジャー」である
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