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 東京ビッグサイトで「東京モーターショー2017」が行なわれている。2年に一度開催され、多くのニューモデルやコンセプトモデルが公開される。クルマメーカーはもちろん、バイクメーカーにとっても大きなイベントだ。そこで発表・展示されたバイクを取り上げながら、バイク界の潮流を見ていこう。

クラシカルなデザインだけではないネオクラシック

 現在、バイクのデザインの主流はエッジの効いたシャープなもの。カウルやタンクには多くのエッジが作られ、ヘッドライトはLEDの採用もあって、薄い三角形のモデルもある。素直にカッコよさを感じるデザインだ。しかし、そういったデザインに違和感を感じる層も存在する。年配ライダーが代表的だが、バイクの存在感や歴史を大切にする人たちだ。「やはりバイクはバイクらしいスタイルがいい」というわけだ。

 こうした声に応えるため、最新技術で本来のバイクらしさを再現したモデルが増えている。これが「ネオクラシック」というジャンルだ。「ネオレトロ」と呼ばれることもある。単なるクラシックやレトロではなく、「ネオ」と付くところがポイントで、バイクとしてのパフォーマンスは現代のレベルを備えながら、懐かしいバイクらしさを表現したデザインが特徴だ。

ホンダのブース。四輪と二輪を同じ場所で展示している。写真は開門直後のため人が少ないが、ブリーフィング(説明会)時には立錐の余地もないほどの人だった
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 ヤマハのブースに展示された「XSR700 ABS」は、同社のスポーツバイク「MT-07」をベースにしたネオクラシックモデル。エンジンやフレームなどはほとんど共通だが、丸型のヘッドライトや柔らかなラインのタンク、シートにして雰囲気を変えている。街の風景にもしっとりと溶けるデザインだ。機能パーツで異なるのはハンドル。XSR700のハンドルはMT-07より高く幅が広い。これで前傾の緩いポジションとなり、取り回しもラクになる。同様のコンセプトモデルとして「XSR900」が先行しているが、XSR700のほうがよりカジュアルな佇まいだ。

ヤマハ「XSR700 ABS」。MT-07とほぼ同じ構成ながら、どこかホッとするデザインに仕上がっている
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ユニークなヤマハ「XSR700」のメーター。中央の液晶に速度やエンジン回転数が表示され、枠の部分にニュートラルなどのインジケーターが収まる
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 スズキの「SV650X」は1970年代に流行した“カフェレーサー”のスタイルを取り入れた。小型のビキニカウル、横方向にスジの入ったタックロールシートなどで、それらしさを醸し出している。もちろん650ccのVツインエンジンは最新のものだ。ショーでは参考出品となっているが、このまま市販される可能性が高い。

スズキ「SV650X」。すでに市販されている「SV650」とフレームやエンジンは同じのようだ
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スズキ「SV650X」のクラシカルな丸いビキニカウル。ヘッドライトの下で点灯しているのはポジションランプ
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 ホンダのブースで目にしたのは「CB1100 RS Customized Concept」。もともとCB1100はレトロ色の強いモデルだが、全体をシックなグレー・ブラックでまとめることで、さらに存在感を高めている。マットブラックのマフラーはモリワキ製だ。「カスタマイズ コンセプト」として展示されているため、このまま市販されることはないだろうが、カスタマイズの参考にはなりそうだ。

ホンダ「CB1100 RS Customized Concept」。サスペンションやエンジンのサイド部分がブラックになっている
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モリワキ製のマフラーが使われていた。マットブラックは非常にシックな雰囲気
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