吉野家が2016年10月25日、冬の定番メニューである「牛すき鍋」を11月1日に発売すると発表した。価格は並盛りが650円。昨年の630円から20円の値上げとなっている。

 同社が牛すき鍋膳を販売を始めてから4年目。今回は牛肉を食べ応えのある大判(昨年の2倍の大きさ)にし、野菜は新たに水菜とニンジンを加え、150%以上増量。1日に必要とされる野菜の量(350g)の約半分になったという。

 また、今回から持ち帰りにも対応する。保温性が高く、電子レンジでの再加熱が可能な容器を開発したという。

発表会にはタレントのカンニング竹山、稲村亜美も登壇
発表会にはタレントのカンニング竹山、稲村亜美も登壇
「牛すき鍋膳」(並盛りが650円、大盛り750円)
「牛すき鍋膳」(並盛りが650円、大盛り750円)

地域ごとに限定メニューを展開

 さらに、牛すき鍋膳と同時に地域限定の「ご当地鍋」(並盛り680円、大盛り780円)も展開。全国を5つの地域に分け、地域ごとに「北海道豚味噌鍋膳」(北海道・東北・北関東・新潟)、「横浜デミ牛鍋膳」(東京・神奈川・千葉・埼玉・山梨)、「なごや鶏味噌鍋膳」(東海・富山・石川・福井)、「なにわ牛カレー鍋膳」(関西)、「博多とんこつ鍋膳」(中国・四国・九州・沖縄)を販売する。全国一斉に地域限定メニューを展開するのは吉野家では初だという。

 5つの地域限定メニューを開発した狙いについて、吉野家の河村泰貴社長は「吉野家は全国を5つの地域に分け、それぞれの地域会社が運営している。今回は各地域会社が主導してメニューを考案した。ここから全国販売になる商品が出てくれば」という。

 そのなかで、筆者は「横浜デミ牛鍋膳」を試食。牛肉とデミソースが絶妙な組み合わせなのは言うまでもなく、ハヤシライス感覚で楽しめる。だが驚いたのは、白菜、豆腐、ネギ、うどんと牛すき鍋膳とほぼ同じ食材を使っていること。ほかにはあまりない「デミグラス鍋」として一度お試しいただきたい。

 いずれのメニューもカバーする地域が広いので、必ずしも地元感のあるメニューとはいえないのが気になるところ。ただ出張先で手軽に味わえる限定メニューと考えれば、時間に追われる出張中のビジネスパーソンが吉野家に足を向けるきっかけになりそうだ。

「ご当地鍋」(各680円)は全国を5つの地域に分け、それぞれの地域限定メニューを展開
「ご当地鍋」(各680円)は全国を5つの地域に分け、それぞれの地域限定メニューを展開
「横浜デミ牛鍋膳」
「横浜デミ牛鍋膳」
白菜、豆腐、ネギといった定番鍋食材とデミソースの組み合わせが斬新
白菜、豆腐、ネギといった定番鍋食材とデミソースの組み合わせが斬新
「なごや鶏味噌鍋膳」
「なごや鶏味噌鍋膳」
「なにわ牛カレー鍋膳」
「なにわ牛カレー鍋膳」
「博多とんこつ鍋膳」
「博多とんこつ鍋膳」

(文/山下奉仁=日経トレンディネット)

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