2017年10月に発売されたばかりのブリヂストンサイクル「ビッケ モブ dd」(税抜価格13万8800円)
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 電動アシスト自転車というと、「子乗せのママチャリ」と思う人は多いのではないだろうか。実際、都市部では保育園や幼稚園の送迎時に子乗せの電動アシスト自転車を多く見かける。

 しかし今、電動アシスト自転車のカテゴリーは細分化しつつ、市場を拡大している。2010年に33万台ほどだった電動アシスト自転車の生産台数は、2016年には55万台近くにまで増えた(自転車産業振興会調べ)。そして2017年上半期も電動アシスト自転車の販売は台数、金額ともに前年から1割ほど増加しているという(GfK ジャパン調べ) 。

 この急激な市場拡大の背景には、購入者層の変化がある。主婦層や女性、高齢者といった従来のユーザー以外にも広く普及しているのだ。こうした変化する市場にメーカー各社はどう対応してきているのか。日本の電動アシスト自転車市場で大きなシェアを持つヤマハ発動機、ブリヂストンサイクル、パナソニックの3社に話を聞いた。

自動車免許の自主返納が話題になり、シニア向けが増加

 1993年にヤマハ発動機が世界で初めて発売した電動アシスト自転車は、脚力に不安のある女性や足腰の弱くなったシニア層を対象した商品だった。しかし、2009年に幼児2人乗り自転車(いわゆる3人乗り自転車)が解禁されると、子乗せ電動アシスト自転車を購入する子育て層が拡大。各社が続々と新商品を発売するようになり、子乗せのイメージが強くなった。

 一方で、近年は原点に戻るような流れも見られる。「2年ほど前から、自動車免許の自主返納が大きく取り上げられるようになり、シニアの需要に応える製品づくりに力を入れるようになった」と話すのはブリヂストンサイクル マーケティング部の竹内理氏。例えば同社の「アシスタユニプレミア20」はまさにそうした高齢者ユーザーを対象に開発された製品だ。「軽量で足着きが良く、誰にでもフレンドリーなモデルとして開発した。アシストの切り替えを2段階にするなど機能を最小限に絞ったほか、操作ボタンを大型化するなどして高齢者の方でも扱いやすいよう工夫している」(ブリヂストンサイクルの竹内氏)。またぎやすいようにフレームの地上高をを低くしたり、バッテリー容量を抑えて車体重量を軽くしたりといった、小柄な人や高齢者向けに機能を特化させた小径タイプの電動アシスト自転車は、ヤマハ「PASシオンシリーズ」、パナソニック「ビビLS」など各社が展開している。

ブリヂストンの「アシスタユニ プレミア 20」2017年モデル(11万2800円)
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