「日経トレンディ」は、1987年の創刊から30周年を迎えました。特別企画として、創刊時から毎年発表してきた「ヒット商品ベスト30」(1987年のみ「ベスト20」)を7日間連続で振り返ります(内容は掲載当時の文章を再構成したものです)。

1989年ヒット商品ベスト30
1位 ハンディカム55
2位 吉本ばなな
3位 フラワーロック
4位 はちみつレモン
5位 幕張メッセ
6位 美空ひばりヒット曲全集
7位 ゲームボーイ
8位 渋カジ
9位 低価格 フルコンパチブル プレーヤーCLD-100
10位 J-WAVE


11位 ピクシー 21位 深夜バス
12位 スターツアーズ 22位 果汁グミ
13位 DKNY(ダナ・キャラン) 23位 ヘリコプター
14位 テトリス 24位 マウンテンバイク
15位 オリゴCC 25位 カラオケボックス
16位 留守録コードレス電話 26位 シンビーノ ジャワティ ストレート
17位 いか天 27位 朝シャンタオル
18位 ユーノスロードスター 28位 液晶ビジョン
19位 マイカル本牧 29位 小口MMC
20位 伝言ダイヤル 30位 デューダ(転職情報誌)


ハンディカム55

パスポートサイズで海外旅行者に大人気
月産10万台でムービー最大のヒット商品に

 家電業界で最も成長が期待されているビデオムービー(カメラ一体型ビデオ)の分野で、話題を一手にさらった。

 6月21日の発売から1カ月間で7万台以上を出荷、9月末までの累積出荷台数は15万台以上にのぼる。当初月産3万台だったが、量販店を中心に品不足が続いたため、9月末には同6万台に増産。ソニーは年内に10万台に引き上げる計画だ。

 同社が88年9月に発売し、初めて1kgを切る軽量機としてヒットしたV88がピーク時、月産1万5000台だから、TR55は記録的な売れ行きである。

 爆発的人気を呼んだ最大の要因は「軽量小型」がひと目でわかること。普通は前に突き出しているレンズ部分を本体側面につけボックス型に変えたことが、790gの実重量以上に軽いという印象を消費者に与えた。

吉本ばなな

2年間で小説5冊合わせて450万部
女心をつかみ、前代未聞の売れ方となる

 89年の書籍ベスト10の上位3冊を独り占め——。88年のデビュー以来、出す本出す本、大ヒットで、ついに全部がベスト10に顔を並べてしまった。「まずありえない事態」と出版業界の誰もが舌を巻く、吉本ばななの売れっ子ぶりが、89年の出版界の話題を独占した。

 第1作目の『キッチン』は、森田芳光監督が映画化し、公開された。その余波もあり、部数を伸ばしている。89年3月に出した『TUGUMI』は早くも125万部を突破。「装丁の良さも奏功した。プレゼント需要も多い。89年内に150万部行きそう」(中央公論社、当時)。プレゼント本になるあたりは『ノルウェイの森』とそっくり。88年の「村上春樹現象」を凌駕する89年の「吉本ばなな現象」である。

 絵本感覚ともいわれる吉本作品は、支持層の90%以上が女性。15〜29歳あたりの「ごくフツーの人たち」に受けがいい。地域的にも偏りがない。

フラワーロック

音楽に合わせてクネクネ踊る
世界中でうけた情熱の花

 音楽に合わせてリズムをとっているかのように踊るタカラの「フラワーロック」(3800円)。こんなお気楽商品が同社の「チョロQ」や「トランスフォーマー」と並ぶ売れ行きだ。

 88年12月の発売以来、9月までに国内外あわせて700万個を販売、欧米や東南アジアでも売り出し、まさにドル箱商品だ。タカラでは生産が追い付かずうれしい悲鳴。

 「現在月産100万個体制まで引き上げたが、おそらく200万個作れば200万個売れるでしょうね」と強気だ。このはしゃぎようも納得できる。ずっと子供向けの商品を作ってきた同社にとり、悲願の大人向け商品なのである。事実、購入者は20〜35歳の大人だ。

 擬人化することで親しみやすいキャラクターが誕生した。

体感、体験……テクノロジーとマーケティングがヒットを創造
TREND EXPO TOKYO 2017(11月2日・3日)

日経トレンディ30周年記念!
30年間のヒット商品ランキングから見えた、これからの“ものづくり”のヒント
アサヒビール「スーパードライ」ブランドマネージャー&元NTTドコモiモード企画部担当部長 × 水道橋博士

記念すべき第一回目の「ヒット商品ベスト20」(1987年)の第1位は「自動製パン機」! それから30年、「東京ドーム」(1988年1位)や「カルピスウォーター」(1991年1位)、「マルチメディアパソコン」(1995年1位)など、さまざまな商品がヒット商品のランキングを大いに賑わしました。未だにビール市場を牽引し続けるアサヒビール「スーパードライ」(1987年13位)のブランドマネージャー松葉晴彦氏と、今のスマホ時代につながる「iモード」(1999年2位)の開発に携わった平野敦士カール氏が水道橋博士とともに30年のランキングを振り返り、今後のヒット商品作りに役立つヒントを語ります(※講演者変更しました)。

■お申し込みは下記から
https://ers.nikkeibp.co.jp/user/contents/2017z1101trend/index.html#S-2441

■TREND EXPO TOKYO 2017総合案内はこちら
http://trendy.nikkeibp.co.jp/expo/2017/?rt=nocnt



クラフトボスをヒットさせた、ピンチをチャンスに変える発想

2017年の飲料新製品の売り上げNo.1の座に輝いた、「クラフトボス」。特に、「クラフトボスラテ」は予想外の売れ行きを見せ、発売すぐに出荷停止した。10月の再販後も、勢いが止まらない。実はコーヒーの市場は、コンビニコーヒーの台頭に押されて危機を迎えていた。それでも、缶コーヒーを飲まない層に届く商品が作れるはずだ・・・。突破口となったのは、従来とは全く逆の発想だった。既存ブランドを見事に飛躍させた開発者が語る。

■お申し込みは下記から
https://ers.nikkeibp.co.jp/user/contents/2017z1101trend/index.html#S-1355