イタリア料理が食べたくなるようなかき氷!?

 イタリア料理店・ペルラヴィータ十号坂がかき氷を始めた理由は、オフィスの少ない立地や入口が小さく入りづらい店構えのため、ランチタイムの集客に苦戦していたからだという。しかしただのかき氷では集客につながらないと考え、「イタリア料理が食べたくなるようなかき氷」を研究。イタリア料理の食材や技術を駆使した独特のかき氷を完成させたという。発売と同時にSNSなどで話題を呼び、ランチタイムの売り上げが3~4倍に急増、平日のランチタイムに来店できない人が、デザートにかき氷を注文できるディナータイムに訪れるようになり、ディナーの売り上げも大幅にアップしたという。

 「桃のカルボナーラ」を食べてみた。最初に黒コショウのパンチのある辛みがくるが、基本部分にはミルクセーキのような懐かしい甘みがあり、オリーブオイルの香りとあいまってカルボナーラのような風味がはっきりと感じられる。これは内田オーナーシェフによると、オリーブオイルのコクや甘みが卵に似ているためだという。食べ進むと、中からは桃のシロップ煮とゼリーが現れる。「イタリア料理では前菜で驚き、パスタで安心、メーンで変化や満足感、という流れが基本。かき氷でもそれを踏襲している」そうだ。

 ただし、オリーブオイルと黒コショウをかければ、誰でもこの味が作り出せるわけではないという。普通のオリーブオイルをかき氷に使うと、冷たさによってオリーブ特有の青臭さが強く感じられ、特有の苦み、臭み、えぐみなども出てきてしまう。内田オーナーシェフは商社勤務の経験もあり、そのときに知ったルートから、シチリア島のオリーブ畑と工場を視察。かき氷に使用しても青臭さやクセを感じさせない、すっきりした風味のオリーブ油を発見したという。

 また黒コショウも「最初のひと口で驚きを感じてほしいから」と、香りの強い南アフリカ産を使用しているとのこと。練乳を手作りしているのも同店の特徴。牛乳と古代糖、バニラビーンズを店内で3時間煮詰めて作っている。糖分は市販の練乳と同じだが、自然でまるみのある優しい甘さになるという。かき氷の販売期間は、昨年は9月末までだったが、9月中にも問い合わせが殺到。今年は1カ月延長し、10月いっぱい販売する予定だという。

「ペルラヴィータ十号坂&シロッポ」(渋谷区笹塚3-17-3 つるやビル 1階)。営業時間は11~24時。不定休。かき氷のみの注文が可能なのは12~16時(予約不可)、17時からのディナータイムにはデザートとしてかき氷の注文が可能。飲食スペースはテーブルが3つとカウンターの合計10席
[画像のクリックで拡大表示]
夏季の混雑を緩和するため、斜め向かいに開店した支店「ドルチェリア ジーロ」(渋谷区笹塚3-19-6)。営業時間は11~19時
[画像のクリックで拡大表示]
「桃のカルボナーラ」(税込み800円)オリーブオイル抜きで頼むこともできる。天然氷はプラス税込み200円
[画像のクリックで拡大表示]
桃のカルボナーラは溶け始めて練乳・オリーブオイル・黒コショウが混じり合うと、カルボナーラの風味にさらに近くなる
[画像のクリックで拡大表示]
「カプレーゼ」(税込み900円)
[画像のクリックで拡大表示]
中にミニトマトのコンポートと、リコッタチーズ、バジルのジェラートを仕込んでいる。非常に手がかかるため、作れる個数は限られるとのこと
[画像のクリックで拡大表示]
「ふじ」(税込み1000円)は上半分がピスタチオ、下半分がティラミス
[画像のクリックで拡大表示]