フランスで毎年行われる「ジャパン・エキスポ」といえば、マンガ、ゲーム、コスプレ、そしてアニメが人気だ。中でもアニメは、欧州最大の日本カルチャーイベントの主役ともいえるもの。そのアニメが日本に誕生して100年目を迎える2017年、ジャパン・エキスポのメインイベントはその名も「Anime100(アニメ100)」だ。

アニメファンにとって、夏の始まりにパリ郊外のヴィルパント展示場に足を運ぶのは 毎年恒例のイベントになっているようだ
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 「Anime100」はフランス語で発音すると「アニメサン」。「アニメ100年」ではなく「アニメ100」とした理由は、ジャパン・エキスポに来るフランス人ならきっと分かるだろう。フランスでは、日本のアニメファンの多くは、大学や市民講座などで日本語を習ったわけではなく、フランス語字幕付きの日本語オリジナルのアニメから日本語を覚えて、簡単な日本語を操ることができる。そんな彼らの多くが、日本人から“さん・君・ちゃん”付けで呼ばれることを喜ぶのだ。アニメサンはそんな彼らの気持ちもくみとった言葉遊びのようなものを感じる。

 ジャパン・エキスポ2017は、パリ郊外ヴィルパントの国際見本市展示会場で、子どもたちの夏のバカンスが始まったばかりの7月初めの週末をまたいだ4日間、7月6日から9日まで開催された。2016年の来場者は23万人余、今年は24万人余の来場者を見込んでいた。平日でも場内はラッシュ時の駅のホームのように、場所によってはぶつかり合ってまっすぐ歩くことがままならないほどの人の入りだった。

 クーラーのない場内の気温は30度を超えていたが、巨大なゲームセンターのような騒音と外気からの熱、電子熱、そして人々の熱気が混ざりあった場内の独特の圧した空気も、彼らにとってはジャパン・エキスポならではの興奮を増すものなのだろう。うだるような暑さに文句を言うこともなく、ノベルティーのうちわや扇子を休みなくパタパタとあおぎながら、来場者たちは年に一度のお祭りを心から楽しんでいるようだった。

ジャパン・エキスポのメインエントランス。ここからすでに日本のゲームセンターのような音と熱気が覆う
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