安価な立ち飲みや気楽な居酒屋が並ぶオヤジの楽園として親しまれてきた北千住が、いま若者に人気のお洒落な町へと変わりつつある。11年前の東京藝術大学の一部移転を始めとして大学のキャンパスが次々と開校し、北千住は突如として学生の町になった。古き良き文化と若く刺激的な挑戦が混沌と共存する町・北千住の魅力に迫った。

 行政区分上、住所としての「北千住」という地名は存在しない。江戸時代、地方へと延びる街道の最初の宿場町・江戸四宿の1つとして、日光街道の千住宿が栄えた。やがて、東京都足立区の南端に位置し、北の荒川と南の隅田川で挟まれた地域は「千住」「北千住」と呼ばれるようになり、駅名にも採用されて現在に至る。1979年に始まったTVドラマ『3年B組金八先生』のロケ地としても知られる北千住は、昭和の香りを残す下町として、オジさんたちの人気を集めていた。

 このイメージが大きく変わり始めたのは、北千住に次々と大学が開校してからだ。

 1993年、北千住に放送大学の東京足立学習センターができるまで、足立区に大学はなかった。しかし、2006年、足立区が積極的に誘致した東京藝術大学の千住キャンパスが開校すると、これが呼び水となり、北千住での大学開校ラッシュが起こる。翌2007年に東京未来大学、2010年に帝京科学大学の千住キャンパス、2012年には東京電機大学の東京千住キャンパスが開校。7年間で4つのキャンパスが開校し、北千住は5つの大学を有する学生の町となった。

 古き良き昭和の文化と若者たちの最先端の文化が入り混じった結果、いま、どんな文化を発信し、どこに向かおうとしているのか。北千住の魅力的な新旧スポットを訪ねてみた。

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