平均50歳以上という二輪車ユーザーに向け上質化

 ロングセラーを記録したアドレスV125の後継車でありながら、スウィッシュという新たな名前が与えられたのは、そこに「上質」というキーワードが加わったからである。アドレスシリーズはすがすがしいまでに実用性に的を絞ったコンセプトによって大ヒットしたモデルだったが、それだけでは今のユーザーの要望には対応できないという判断だ。

 日本自動車工業会の行った調査ではいまや二輪車ユーザーの平均年齢は50歳以上になるという。ユーザーの高齢化が進んだことで実用的なスクーターであっても洗練されたスタリングや品質感が求められるようになったというわけである。スウィッシュは「GSX-R」など、スズキのスポーツモデルからインスパイアされた縦型二灯式のLEDヘッドランプやUSBソケットなどを採用することで上質感を演出している。ただ、ルックスに関しては特別スタイリッシュには見えないというのが、筆者の率直な印象である(もちろん好みの問題だと思うが)。

スズキの二輪車としては初めての採用となる定格5V1AのUSBソケット。走行中にスマートフォンなどを充電できる
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ヘッドライトはハンドル部分ではなくボディーにマウント。同社のスポーツモデルと共通のシャープな形状にデザインすることで上質感を演出したという
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テールランプ、ブレーキランプ、ナンバー灯が一体となったLEDコンビネーションランプを採用
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インストルメントパネルには液晶ディスプレイを採用。スピード、エンジン回転数、距離計はもちろん、オイルの交換時期やバッテリーの電圧低下を知らせるインジケーターなども表示される
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 他社の競合モデル、つまりホンダの「リード125」や、ヤマハの「シグナスX SR」と比較して具体的にどのようなアドバンテージがあるかは乗ってみないと分からないが、小回りの利くキビキビした走りと上質感という、ともすると相反しがちな要素を理詰めで両立させた他にはないキャラクターなのは間違いない。

(文・写真/佐藤 旅宇)