ベネチア、カンヌと並び、世界三大映画祭と称されるベルリン国際映画祭。2月15日から25日にかけて開催された今年のベルリナーレでは、コンペティション部門のオープニングにウェス・アンダーソン監督の『犬ヶ島』が、パノラマ部門のオープニングには行定勲監督の『リバーズ・エッジ』が上映された。

 アンダーソン監督が邦画への敬意を込めて製作したと語る『犬ヶ島』は、1コマずつ動かしながら撮影したキャラクターを動いているように見せるストップモーション・アニメーション作品。“犬インフルエンザ”のまん延を阻止するために「ごみの島」に隔離されてしまった愛犬を助け出そうとする少年の物語となっている。日本を舞台にした作品ということで、声優陣には夏木マリ、野田洋次郎ら日本人も参加。ビル・マーレー、ティルダ・スウィントンらと共にベルリン入りした。

『犬ヶ島』の舞台は20年後の日本。公開は2018年5月だ (c) 2018 20th Century Fox
[画像のクリックで拡大表示]

 また、『リバーズ・エッジ』からは行定監督と、主演の二階堂ふみ、吉沢亮の3人がベルリン入り。映画は1990年代にヒットした岡崎京子の漫画が原作で、空虚な若者の心理を涙とバイオレンスでつづる群像ドラマとなっている。「見た人に考えさせるような映画をつくりたい」と語った行定監督の姿勢が評価されたのか、同作品は国際批評家連盟賞を受賞した。

リバーズ・エッジの上映会にて。行定勲監督と二階堂ふみ、吉沢亮 (c) yuko takano
[画像のクリックで拡大表示]

 一方、「審査員に選ばれ、エキサイトしています。政治的な価値観ではなく、芸術的な視点から映画を評価したいと思います」と記者会見で語ったのは、ミュージシャンの坂本龍一。『ラン・ローラ・ラン』(1988年、独)で知られるトム・ティクバ監督を審査員長に、世界各国から選ばれた男女6人のメンバーの一人として審査員を務めた。

記者会見で審査員の一人として質問に答える坂本龍一 (c) yuko takano
[画像のクリックで拡大表示]