出雲大社のおひざもと、島根県出雲市で、職業も年齢もバラバラな女性たちが集まって、地元で採れる薬草を練り込んだ新しい商品開発に取り組んだ。この2月3~5日に東京、ビッグサイトで開かれた「第81回 東京インターナショナル・ギフト・ショー春2016」では、多くのスーパーやコンビニのバイヤーに注目され、ちかく東京のコンビニの店頭に並ぶ話も本格的に始動している。地方発のヒット商品開発のモデルケースとして注目されている。

 今回開発したのは米粉のクッキーと大豆と米粉のシリアルバーだ。都市部の働く女子がちょっとしたおやつや残業の合間に食べることを想定している。美肌効果のある薬草入りで健康志向をうたうならと、徹底的に身体に良い素材と作り方を追求した。添加物はもちろん、小麦粉を使わないグルテンフリーで、乳、卵、白砂糖も使っていない。

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いずも薬草×美活プロジェクトが開発したアカメガシワ入りのクッキーとシリアルバー。ギフトショーでバイヤーたちの注目を浴びた

 実は出雲地方は古来から薬草の利用が盛んで、実際に薬草として知られているものだけでも数十種類あり、「出雲国風土記」にもその名前がいくつも登場している。今回、クッキーとシリアルバーに使ったのはアカメガシワという柏の葉である。実際にどのような効果があるのかは島根県産業技術センターが分析・調査したところ高い抗酸化力が認められ、ヒトの肌のキメを整える効果があることも確認されている。

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出雲では古来多くの種類の薬草が知られている。こうした中から今回は美肌効果が確認されたアカメガシワの粉末を使った

地域の元気な女子を集めた「いずも薬草女子部」を結成

 この薬草を使った新しい地域の特産品作りを仕掛けたのは、地元の企業や商店などをとりまとめている出雲商工会議所だ。薬草に着目した後に、まず1年をかけて種類や歴史、効能などを調査した。その結果、地域に根差した歴史や効能などが確認されたわけだが、実際の商品づくりの開発にかかるところからはプロジェクトは難航した。

 せっかくの貴重な地域資源だから、たとえば新しいご当地グルメも作りたい、地元で観光客に買ってもらう新しいお土産商品も作りたい、首都圏など都市部で売れる商品も作りたいと、地域の関係者が集まって会議を開いてもなかなか話はまとまらない。参加者はそれぞれの立場もあれば、イメージしている市場も違うからだ。ここで、このプロジェクトを取りまとめていた出雲商工会議所の石倉敬久業務部長は大きな決断をする。

 「まるごと女子にまかせる」