2016年2月6日、東京・港区の六本木ヒルズで、バレンタインデーに男性から女性に花を贈るキャンペーン「フラワーバレンタイン」のイベントが行われた。ここに登場したのが、“花男子”というパフォーマンス集団だ。

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花を使ったパフォーマンスって何?

 バイオリンとギターによる音楽が演奏される中、MCの男性が登場。その演奏とトークに誘われるように人がどんどん集まりだした。

 MCの横では、赤いロングエプロンを身に着けて花をアレンジし始める男性が1人。そして、見物客の間から、帽子やストールを身に着けたおしゃれな男性が現れ、同じく真っ赤なロングエプロンをさっと着けて花を手にとる。彼らはフローリストのパフォーマーで、音楽の演奏中、次々と独創的なフラワーアレンジメントを作っていく。そして、でき上がると会場にいる客に手渡す。花束をいきなり手渡された女性は驚きながらもうれしそうだ。

花男子MCチーム、左からギタリストのYUTAKAさん、バイオリニストの竜馬さん、花男子のBOSSでMC担当のユウジさん
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花男子パフォーマーチーム、左からリーダー的存在のケニーさん、花き園芸の研究をしている愛知県の職員、サトシさん。サトシさんは2カ月の特訓を得て花男子に参加。今ではチームを牽引する存在という。そして、独創的なアレンジメントを手掛けるカッタさん
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 フラッシュモブスタイルで登場してパフォーマンスを行ったのが花男子だ。彼らは2011年に愛知県豊橋市で結成されたプロジェクト。メンバーは花の仲卸業者やフローリスト、生産者や流通業者などから構成され、主要メンバーは15名。23歳から40代までの男性を中心とし、サポートメンバーを入れると36名にもなるという。

 そもそもどんな目的で結成されたのでしょう?

 実は、愛知県は何十年にもわたって切り花や鉢植えの生産額が全国第1位。その中でも、東三河地方は全国第1位の生産量を誇る。しかし、花を大量に生産しているにもかかわらず、そのことは地元でもあまり知られておらず、花を購入する支出額では当時全国30位だったという。さらに、1998年ごろをピークに、国内の花の生産量は半分以下まで減少。花き業界では「10年後には花はいらなくなるのではないか」と噂されるほど落ち込んでいたという。

 「このままでは本当になくなってしまう。変えたいなら花き業界の人間が変えないとダメだ。そう思って知り合いの花屋と何かやろうと話し合いを続けてきました」と、花男子のBOSSでMC担当のユウジさんは話す。ユウジさんは花の仲卸業者。仲間5人で相談を重ねていくうちに、「日本の花が売れないのは、男性が花を買わないからだと思ったのです。男性が女性に花を贈る文化が定着していないからだと」(ユウジさん)。花き業界の中で話題になり始めていた、全国で展開されるバレンタインに花を贈るイベント“フラワーバレンタイン”も活動のきっかけとなったようだ。

 フランスやイタリアをはじめとするヨーロッパでは、日常生活に花を贈る習慣が根付いているが、日本では男性が誰かに花を贈るのはまだまだ一般的ではないだろう。まずは、男性に花を贈る文化を根付かせようというのが、「花男子」のミッションだという。

 「“花贈る、男アガル”をコンセプトに、“花を贈る男性はかっこいい”という認識に変えていこうと活動しています」(ユウジさん)。

■変更履歴
写真のパフォーマーチームは、左からケニーさん、サトシさん、カッタさんの順番でした。また、サトシさんは現役の愛知県の職員です。お詫びして訂正します。[2016/2/15 12:00]