今や、クールジャパンを代表するキャラクターとして、広く世界に認知されている「機動戦士ガンダム」。生誕40周年を間近に控えたキャラクタービジネスの最前線を17年のヒット商品・ザクヘッド、プラモデル、実物大の立像を通して俯瞰する。オールドファンから新たなファン層まで、多くの人々のハートをつかむガンダムキャラクタービジネスの現状とは?

 79年に産声を上げたTVアニメ「機動戦士ガンダム」。今でこそ誰もが知る存在だが、放映当時はそれまでの派手なヒーローロボアニメに比べ、地味な(と当時は思われた)メカやストーリーに起因する視聴率の低迷など苦戦を強いられていた。しかし、深い人間ドラマと、リアル系と呼ばれた兵器としてのメカの描き方が、後に熱狂的なファンを生むことになる。

 放映終了後にブレイクしたガンダムブームにはガンプラも一役買った。アニメに登場したメカを立体的な造形物として楽しめる喜び。それこそ、ガンダムにおけるキャラクタービジネスの原点といえるだろう。

 誕生からおよそ39年。アニメ作品シリーズ、およびそのキャラクタービジネスが、日本が世界に誇るクールジャパンの一翼を担うまでに成長を遂げたのは、誰もが知るところだ。その陰には、過去の栄光のみに甘んじることのないサンライズ、創通、バンダイなどのたゆまぬマーケティングがある。

 17年だけでも、大きく3つの戦略を矢継ぎ早に行った。その最右翼が、17年の玩具業界を代表するヒット商品「EXCEED MODEL ZAKUHEAD」(以下ザクヘッド)だ。

 カプセルのないカプセルトイ。商品を既存のガシャポン筐体にそのまま収まる球形にしつつ、組み上げるとザクの頭部に変身する。2月に発売するや累計80万個の快進撃を記録し、「大人の男性がガシャポンにはまる」という新市場を創出した。

 その大きさ故に、ザク頭部のディテール、開閉部も再現することに成功し、モノアイも可動するファン垂涎の逸品だ。「日経トレンディ2月号 特別版」の付録「シャア専用ザクII 日経トレンディ限定版 アニメカラーVer.」は、ガシャポンでは買えない限定モデル。「赤い彗星」の異名で真っ赤なイメージのあるシャア専用ザクだが、実は原作のアニメでは意外にピンク。組み立ててオリジナルカラーのシャア専用ザクを楽しんでほしい。

日経トレンディ2月号特別版でしか買えない付録「シャア専用ザクII 日経トレンディ限定版 アニメカラーVer.」。アニメのシャア専用ザクの色を忠実に再現。モノアイも特別色ゴールドの限定バージョン。税込み1080円で好評発売中
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ザクヘッド 17年2月~
カプセルをなくしたカプセルトイ
大人が熱狂し、累計80万個を出荷


ザクヘッドが買える筐体は、全国2000店以上に設置。一部コンビニでも展開している
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 シェル構造を採用し、中にパーツがぎっしり詰まったカプセルトイ。17年2月に発売するや否や、初回分が“瞬間蒸発”。「カプセルトイは通常20万個ぐらいで打ち止めになるが、ザクヘッドの出荷数は18年1月末時点で80万個を突破する予定」(バンダイ ベンダー事業部でザクヘッドを企画した誉田恒之氏)とガシャポンでは異例のヒット商品に上り詰めた。最大級の大きさを実現するために苦労の末に考案した力作で、「今後はザク以外にも挑戦していきたい」(同氏)。
1個500円(税込み)の球状の“シェル”を開けると、ザクヘッドのパーツが姿を現す。「球形に収めるのが最も苦労した」(誉田氏)
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筐体から出てきたときは、ほぼ球形。このカプセルレスなアイデアが、かつてない大きさ、精巧さを両立した
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組み立て完成形。頭頂部、前面のパイプ部分が開閉し、モノアイも可動式。自分で彩色するファンも多いという
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光と音で盛り上がる
胸部モデルも登場

 17年12月時点で予約受け付け中の「ライティング&サウンドバストセット シャア専用ザクII」(税込み4320円)は、モノアイが光ると同時に起動音が鳴る。ザクヘッドはお気に入りのモデルと付け替え可能
ザクヘッドは人気の機体をピックアップし、現時点で第3弾まで発売されている(1弾につき3種類ずつ)
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シークレットモデルとして、スケルトンのクリアモデルもある。ガンダムのコアなファンに人気が高いという
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