2015年は、デジタル一眼や高級コンパクトなどの高画質デジカメを中心に魅力的な機種が多数お目見えし、写真ファンに高く評価された機種が少なくなかった。そこで、各社の新製品を試用&購入する機会の多いカメラマンに、今年もっとも高い評価を与えたベストデジカメ3台を厳選してもらった。2015年に発売したデジカメ、もしくは2015年にカメラマンが購入したデジカメを対象とした。今回は、落合憲弘カメラマンと三井公一カメラマンの2名のベストチョイスを紹介しよう。

【落合カメラマン:第1位】ソニー「Cyber-shot DSC-RX10M2」

 惚れたのは「速さ」。初代RX10を使っていた身からすると、「RX10II」の魅力は「速さ」に尽きるといっていいと思う。

F2.8通しの明るいズームレンズを搭載する、ネオ一眼スタイルの高倍率ズームデジカメ「Cyber-shot DSC-RX10M2」。実売価格は13万円前後
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 例えば、1コマ目でピントと露出が固定される速度優先連写は、初代が最高約10コマ/秒だったところ約14コマ/秒に、通常の連写は、初代の最高約2.5コマ/秒から最高約5コマ/秒に向上。AFの設定がAFCになると、グンとスピードが落ちてRX10IIでも初代と同じようなリズムでの撮影になるし、そもそも約5コマ/秒での連写は新たに使えるようになった電子シャッター使用時にのみ発揮されるスピードのように見受けられるのだけど、なにより書き込みで待たされることがなく、思った通りのリズムで撮り続けられる機会(時間)が明らかに増えている(長くなっている)のがイイのだ。そう、そういう意味でも“速い”カメラなのである。

 しかも、その電子シャッターの仕上がりが素晴らしい。CMOSの宿命ともいえる電子シャッターゆがみ(ローリングシャッター現象)が、ほぼ完全に抑え込まれている(アンチディストーションシャッター)。これぞ新開発の積層型CMOSセンサーの底力。余計な心配事を抱えることなく最高1/32000秒という驚異的なハイスピードシャッターを思う存分、使い倒すことができることにおいて現状RX10IIの右に出るコンデジはない。開放F値F2.8通しの明るさを誇る24-200mm相当のズームレンズを初代と変わらずに備えることを考え合わせると、その思いはさらに強固なものになるのであった。

 ただ、相変わらず“燃費”はイマイチですな。従来から汎用のマイクロBプラグでのUSB充電ができることに加え、RX10IIでは新たにUSB給電ができるようにもなっているので、極端な話「モバイルバッテリーで電源供給しながら撮影する」なんてことができてしまうワケなのだけど、バッテリーインジケーターの下がり方がもう少し緩やかだともっとうれしいかも。残量が事細かに「%表示」されるので余計に気になっちゃうという“墓穴掘ってる系のオハナシ”なので、カワイイっちゃあ可愛いんだけどね。

“旧型”との比較では、デバイス自体のスペックは同一ながら背面液晶やEVFがよりクリアに見えるようになっている印象も。モニターをほぼ直角にチルトしているときEVFの出っ張りにモニター視野の少なくない部分が隠されてしまうという初代の欠点も見事に解消されている
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