「2016年の画期的デジタル製品」をライターのジャイアン鈴木氏が選定した。VRシステム、個人向けドローン、そしてアマゾンのタブレットを選んだ理由とは?

 筆者はデジタル製品を購入するときに2つの動機がある。ひとつは仕事柄どのような製品か見極めたいときで、もうひとつは単純に消費者としてほしくなったとき。両方またはどちらかに該当した場合に製品を購入しているわけだ。

 今回編集部から「2016年の画期的なデジタル製品を選んでほしい」というリクエストがあった際、選定で最も重要視したのは「デジタル製品としての革新性」と「試用または購入後にどのくらい長時間利用しているか(もしくはどれだけ到着を待ち望んでいるか)」ということだ。

 どんなに革新的であっても、すぐ手放したり、ほとんど使っていないモノについてはリストアップの時点で除外した。そのため、今回筆者が選んだ3製品は、読者のみなさんが購入しても後悔することのないラインアップとなっているはずだ。

最も完成されたVRシステム

HTC「HTC Vive」 直販価格10万7784円(税込み)
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 2016年はVR元年と呼ばれているが、VRシステム「HTC Vive」はライバルの「Oculus Rift」や「PlayStation VR」に比べて、最も完成されたプロダクトとしてリリースされたと筆者は考えている。ほかの2製品と比べたときの最大のアドバンテージは、標準でハンドトラッキングコントローラーを同梱していることだ。

 発売当初、Oculus RiftやPlayStation VRではハンドトラッキングコントローラーが別売りとなっていたが(Oculus Riftは現在ハンドトラッキングコントローラー同梱版も用意している)、HTC Viveはハンドトラッキングコントローラーが標準コントローラーとして位置づけられており、一般的な十字キーなどを搭載したゲーム用コントローラーはセットに含まれていない。そのため、対応コンテンツはVR空間に両手そのものや、手に持っているアイテムが出現するタイプが多くを占めており、より没入感の深いVR体験を味わえる。

 ハンドトラッキングコントローラーを標準で同梱しているからこそ、多くの対応VRコンテンツがリリースされている。ハンドトラッキングコントローラーをサポートしたHTC Vive用コンテンツはソフトウェア配信プラットフォーム「Steam」で557本に達しており、本体から8カ月遅れてハンドトラッキングコントローラー「Oculus Touch」を発売したOculus Riftの196本を大きく引き離している(2016年12月15日時点)。

HTC Viveのハンドトラッキングコントローラー
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 映像の高解像度化、視野角の拡大、ヘッドマウントディスプレーのワイヤレス化、最終的なスタンドアローンでの動作などまだまだ課題は多いが、VR元年に発売されたコンシューマー向けVRシステムとしてはエポックメイキングな製品と言えるだろう。