ユーザーを顔で見分けて情報を教えてくれる

 そして3つ目の機能はインフォテインメント、つまりさまざまな情報を伝えてくれる、スマートスピーカーに近い機能である。「天気を教えて」「ニュースを教えて」などユーザーが話しかけて情報を聞くことも可能だが、顔認証機能でユーザーを特定し、そのユーザーに適した情報を伝えてくれるのが大きな特徴だ。

天気やニュースなどを知ることができるインフォテインメント機能。ディスプレーが付いているので情報が音声だけでなく、視覚的にも伝わるのはメリットだ
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 例えば朝起きて、その日初めてXperia Hello!と顔を合わせると、自動的に今日の天気や、Googleカレンダーに登録したスケジュール、占いなどを教えてくれる。あらかじめ関心のある分野や普段使用する鉄道路線などを登録しておけば、それに従ってユーザーごとに個別の情報を教えてくれるのが便利だ。

 もっとも、情報を伝えるという点に関しては、スマートスピーカーに一歩及ばない印象を受ける。例えばニュースは共同通信のニュースをいくつか読み上げる仕組みなのだが、全文を読み上げるため終了まで意外と時間がかかってしまう。もう少しニュースを簡潔に伝える仕組みが欲しいところだ。

ニュースは共同通信のものを読み上げる仕組みだが、全文を読み上げるためかなり長く感じる
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 また、能動的に話しかけてくれるのはいいが、こちらから天気を聞いた後、こちらを向いて再び今日の天気を伝えてくるなど、能動的な動作が裏目に出てしまう場面にも何度か出くわした。そうした細かな点の改善が、まだまだ求められるところだ。

家族がターゲットだけに価格が気になる

 改めて振り返ると、Xperia Hello!は設定が複雑な部分はあるものの、コミュニケーションロボットというだけあって、コミュニケーションや見守りに関してはとても便利に感じた。だが一方で、インフォテインメント機能の充実度はスマートスピーカーほどではなく、また対話して楽しむなど、ロボットとしての充実度もまだあまり高くないように思う。

 そうしたことからXperia Hello!は、やはり家族のコミュニケーション活性化のためのロボットであり、個人で楽しむ趣味性の高いロボットではないというのが正直な感想だ。ロボットとしての楽しさを追求したソニーのaibo(関連記事:アイボ」復活 AIで表情豊かに、動きもリアル)とは発想が大きく異なるものであり、グループ内で明確な差異化を図っていることが見えてくる。

 それだけに気になるのは価格だ。Xperia Hello!がターゲットに据えているのは子育て世代の家族と考えられるが、そうした世帯が14万9880円という価格(ソニーストアでの直販価格)を支払うというのは相当ハードルが高いように感じてしまうのだ。最新機能を詰め込んだ挑戦的なプロダクトであるがゆえに値段が高いことは理解できるのだが、どのようにして価格に見合う価値を理解してもらえるかが、ソニーモバイルとしては大きな課題になってくるだろう。

(文/佐野正弘)